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BRAES OF GLENLIVET 
15 Years Old 
Bottle No, 652 of 690 
Produced and Bottled for Kirsch import 
1990’s 
43% 750ml 
 
グラス:創吉テイスティング
量:ハーフショット
場所:個人宅イベント(OMC)
時期:開封後2~3週間程度
暫定評価:★★★★★★(6)
 
香り:ふくよかで甘いヒネたシェリー香。黒砂糖、レーズン、古酒感が紹興酒のようにも感じられる。

味:スムーズでとろんとした口当たり。薄めた黒蜜や枝付きレーズン。シェリー感は香り同様の紹興酒っぽさを伴う。徐々に乾いた草、麦芽、余韻はじんわりと染み込むブラウンシュガーの甘みを伴う。
ミディアムボディでクセや刺激はそれほど感じない。中庸なスペイサイドという印象。

個人宅イベント(OMC)でテイスティングした珍しい1本。
後述する理由からシングルモルトとしてリリースの少ないブレイズオブグレンリベットの中で、仕様的にオフィシャルに近い・・・と言えるのかなぁというボトラーズボトルです。
シェリー系の経年からくる若干紹興酒的なニュアンスもあり、古酒好きな自分は蒸留所のキャラクター云々は抜きにして、中々楽しめたボトルでした。
また、こうした古酒感を差し引いて考えると、リリース当時はスムーズでマイルドなシェリー系のボトルだったのでしょう。しいて言えば草っぽさを少々感じるくらいで、酒質としても特段強い癖がある印象は感じられません。
 
ブレイズオブグレンリベットは、1973年にシーバスリーガルへの原酒供給を目的に建設されたスペイサイド地方の蒸留所。その2年後の1975年にシーバス社はアルタベーンを建設しており、この2蒸留所は姉妹蒸留所と言えるわけですが、姉妹揃ってのマイナーさは世にある様々な姉妹蒸留所の中でも群を抜いていると言えます。
ブレイズオブグレンリベットは1990年代にブレイヴァルに名称変更、2002年から2008年は休止期間がありますが・・・ってそんな歴史はどうでもいいですね。
ほぼ全ての原酒がシーバスリーガルのブレンド用途に使わるため、蒸留された原酒はシーバス社の熟成庫行き。蒸留所敷地内にウェアハウスすらない事も、大きな特徴である蒸留所です。

結果、オフィシャルボトルが無いことはもとより、ボトラーズであってもリリースは限られている。珍しさのある蒸留所ではあるのですが、格付け的には「マイナー蒸留所」止りで、話題にすら登らないことに不遇さを感じます(笑)。