カテゴリ

カテゴリ:アイリッシュ

レッドブレスト 25年 1991-2016 メゾンドウイスキー60周年記念 53%

カテゴリ:
REDBREAST
Aged 25 Years
Distilled 1991
Bottled 2016
All Sherry Single Cask
(Seasoned Spanish Oak 1st fill)
Celebrating The 60th Anniversary of La Madison du Whisky
53% 700ml

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:自宅(持ち寄り会@Yさん)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:甘く濃いシェリー系の香り立ち。ツンと鼻腔を刺激するギスギスとドライなウッディネス。カカオチョコ、焼き芋っぽい焦げ感。奥にはケミカルなシロップの甘いニュアンス。徐々に機械油っぽさも感じる。
(言われてみれば微かにブルーベリージャムの甘いアロマも漂うような。。。)

味:ウッディーで強くドライ、香り同様ギスギスしてパワフルな口当たり。シーズニングシェリーを思わせるドライプルーンやチョコレートの甘み、奥にはケミカルなフレーバーもある。
余韻はビターでドライ。ヒリヒリする刺激を伴うハイトーンなフィニッシュ。

全て1stフィルのシェリー樽だと言うだけあって、シーズニング系のシェリー感が強く、欧州の愛好家を中心に評価されそうなボトル。加水するとアイリッシュ系の要素が多少前に出てきて飲みやすくなるが、シェリー感は少しぼやけてしまい、一長一短という印象。

LMDWこと、フランスに拠点を置くウイスキー商社「ラ・メゾン・ド・ウイスキー」が創業60周年を記念してリリースしたボトルの一つ。
この60周年を記念して相当な種類のボトルがリリースされており、2016年を振り返るにあたり避けては通れないと言っても過言ではありません。

中でも話題になったのが、このレッドブレスト25年。海外の某氏が「リッチフルーツ!」「これはまさにコニャックだ!ランシオあるぞ!」とレビューして高得点を出したのが震源か。FBでは「ブルーベリーの香味」なるものも話題になってましたね。
で、自分はどうかというと、ブルーベリーの香味は時間経過で「これかな?」というものが感じられたものの、流石にコニャックは某氏と世界観の違いを感じてしまいました。(それこそLMDW繋がりでフランスを意識しすぎなんじゃ?と思ってしまったほどです。)

レッドブレストはハイプルーフタイプを中心に樽感があざといというか、ギスギスしたリリースが多い印象があり、このボトルも例に漏れずその系統であると感じます。
樽はスパニッシュオークのシーズニングか、ウッディネスが強く、箱の裏を見ると感じた通りのスペックが。
今回は口開けから1ヶ月程度経過したあたりのボトルを頂いたため、多少果実味が開いていたように思いますが、それでもアタック強くエッジの立った樽感は、1杯テイスティングするのに中々時間を要しました。口開けはもっとすごかったんだろうなと推察します。
他方、シェリーの奥には甘み、ケミカルなフルーツ感もあり、加水や時間経過の変化を見る限りポテンシャルはありそう。開封後2〜3年程度かけて飲み頃を待って楽しむのが良いのかなと感じます。

余談ですが、同じメゾン60周年記念ボトルのシェリー系ボトルではドロナック、プルトニーが中々良いシェリー感でした。(聞くところではアベラワーも良かったそうです。自分はまだ試せていませんが。。。)
ドロナックはフルーツ系のシェリー。プルトニーはオーソドックスなタイプですが、そこにプルトニーらしいワクシー麦芽風味の強い味わいが印象的です。

これらのボトルは目黒のGosseで扱いがありますので、都内在住の方は2016年の振り返りにテイスティングしてみても良いかもしれません。

ティーリング 24年 ウォッカトニック30周年記念ボトル 57.4%

カテゴリ:
IMG_0967
TEELING
Vintage Reserve
Aged 24 Years
Bottled For 30th Anniversary of WODKA TONIC
Cask No, 6864
700ml 57.4%

グラス:リーデル ヴィノム コニャックテイスティング
量:30ml程度
場所:BAR飲み(Wodka Tonic)
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:ハッカの爽やかさに、蜂蜜の甘さ、程よい酸味ある香り立ちから桃やドライアップルを思わせるケミカル系のフルーツ香。

味:リッチで濃厚な甘味、蜂蜜、洋梨、香り同様のケミカル系のフルーティーさ。 余韻はウッディーで華やか、花のようなアロマが鼻に抜ける。 アイリッシュらしいフレーバーがあるが、口当たりに厚みととろみがあり、それが強みとして感じられる。


西麻布の名店、BARウォッカトニックが30周年を記念してボトリングした、アイリッシュウイスキー、ティーリングのシングルカスク。
ティーリングは2015年からダブリンで蒸留所を稼働させていますが、そもそもはボトラーズメーカーとして活動しており、このティーリング・ビンテージリザーブとしてリリースされているのはブッシュミルズの原酒と言われています。

一連のリリースの特徴は、非常にわかりやすいケミカルなフルーティーさ。メーカーコメントではトロピカルフレーバーとも例えられることも多いです。
それが1970年代中頃のベンリアックやトマーティンなどにも共通するフレーバーであることから、その系統が好みな方々がマークしているリリースでもありますね。

このボトルも例に漏れず、予想通りの構成ではありますが、流石ウォッカトニックさん、これは良い樽選んでます。
同じビンテージリザーブの中でも、紙っぽさや植物感が強く出すぎているリリースもある中、口当たりの甘みがしっかりとあり、ボディが軽くなりがちなアイリッシュらしからぬ厚み、そこに"らしい"フルーティーさと華やかさ。植物っぽいニュアンスも、アクセントとして良い感じに効いています。

ちょっと贅沢ではありますがこのボトル、ハイボールが旨いんです。
ストレートで感じた厚みが、 割ってもしっかり飲みごたえを維持。それだけでなくフルーティーさがバランスよく整って、林檎のコンポートー を思わせる綺麗な香味が広がるのです。
マスターのYさんオススメの飲み方で、半ば配給的に出てきたわけですが納得の美味しさでした。これはベンリアック1976のハイボールにも負けてないな~。

さて、先に述べたようにティーリングは2015年からダブリンで蒸留所を稼働させています。
新しい蒸留所はこのフルーティータイプを目指すのか、それとも他のアイリッシュのようにライトで軽い味わいに仕上げるのか、今回はその方向性のヒントとなる非常に面白いサンプルも飲むことができました。
IMG_0935
マスターが同蒸留所で入手されたニューポットです。
飲んでみると少しオイリーな口当たりから、あのケミカルさがまったく無く、クリーンで雑味の少ない綺麗な味わい。
これだとピークは15年くらいできちゃうかな、というのが第一印象で、フルーティーさは樽次第という感じ。
他方で以前そうしたフレーバーの無い原酒を、あるウイスキーの空き樽で熟成させた実験サンプルを飲んだ際は見事にケミカルなフルーティーさが出ており、今後どのように育つか楽しみです。

最後になりましたがウォッカトニック様、30周年本当におめでとうございます!

ウエストコーク 10年 バーボンカスク 40% ブラインドテイスティング

カテゴリ:

WEST CORK 
Aged 10 Years 
Single Malt Irish Whisky 
(1st fill Bourbon cask) 
40% 700ml 
 
【ブラインドテイスティング】
地域:スペイサイド
年数:15年
度数:43%
樽:リフィルシェリー系のバッティング
 
グラス:創吉テイスティング
量:30ml程度
場所:BAR(TWDイベント)
時期:開封1~2か月程度
暫定評価:★★★★★★(6)
 
香り:チャーオーク系のニュアンスを伴う甘く華やかな香り立ち。洋ナシや煮たリンゴを思わせるオーク香に、奥には土っぽさと麦芽の白い部分。引っ掛かりなくスムーズ。
グラスにはリフィルオーク系のヌカっぽさと白ワインのような酸味が残る。
 
味:華やかでキャラメルやシロップ入りの紅茶を思わせる甘い口当たり。一呼吸置いてスパイシーな刺激もある。ボディは軽めで、中間からは蜂蜜や洋ナシなどを思わせるオーク香主体。
余韻はドライで樽材由来の生木っぽさと微かに木材の渋み、じわじわとした苦みを伴う。
 
2003年に操業したアイルランドのウエストコーク蒸留所の10年モノ。アイルランド産の麦芽と水で仕込んだアイルランド唯一(?)のローカルバーレイで、熟成はファーストフィルのバーボン樽が使われているそうです。
同蒸留所にはスプリングバンクの元マスターディスティラーがアドバイザーとして関わっており、ローカルバーレイの発想はスプリングバンク由来かもしれません。

ボトルを見てびっくりしたのがアイリッシュであったこと。オフィシャルのバッティング加水だとは思ったので、グレンフィディックの15年とかかな〜と予想していました。
アイリッシュモルトは製法由来か、ブッシュミルズに代表されるケミカル系の癖を伴うものが多いのですが、これはかなりスコッチ寄りの風味を感じます。
実際テイスティングしたメンバーも、全員がスペイサイドモルトという予想。スムーズで華やか、ボディは軽めで、樽系の癖をやや強めに感じるも、熟成感は年数以上にあって、よくまとまっていると思います。
 
アイリッシュはスコッチのような2回蒸留とは異なり、蒸留所毎に異なる製法を取っています。
そのため、この風味は製法由来の影響があるのではないか・・・とグーグル先生にお伺いをかけても、日本国内は情報が少ない。だったらオフィシャルサイトだと、英文覚悟で飛び込んでもこれまた恐ろしいほど情報がない(笑)。
わかったのは、10年のバーボン樽にはリチャードバーボン樽が使われているということくらい。
さらに調べて見ると、去年のスピリッツジャーナルの記事で、使う麦芽は糖化能力を高めたグリーンモルトであること、63%を上限にアルコールを抽出していること等がわかりました。
ポットスティルはジンなどにも使えるタイプで、実際にウイスキー以外のスピリッツも製造されていますが、スコッチ寄りの製法で作られていると言えそうです。
参考:http://spiritsjournal.klwines.com/klwinescom-spirits-blog/2015/5/11/more-on-west-cork-distillers.html

ちなみに、テイスティングに戻ると、構成樽がリフィルシェリー主体とか書いてます。
リチャー系の香味はとれていたのだから、ちょっと考えればわかりそうなのに・・・会の後半に入って疲れが出たか、今回のテイスティングは結構やらかしている気がします。

そういう背景もあり、このボトルはもう一回飲まないと評価はしづらく、もう少し時間が必要です。
今回テイスティングしたのは10年の加水ですが、カスクストレングスもリリースされている模様。こちらは製法さながら奇天烈な味だという話もあり、飲み直しもかねてカスクのほうも飲んでみたいと思います。

ミドルトン ベリーレア 1990年ボトリング オフィシャルボトル

カテゴリ:

MIDLETON
VERY RARE
IRISH WHISKEY
Drawn from cask and bottled in the year 1990
40% 750ml
評価:★★★★★(5)

香り:軽やかでライトな香り立ち。ヒネ香と黒砂糖の甘さ、徐々にアイリッシュらしいケミカルなフルーツ香。香料の入ったジャム、微かに草っぽさも感じるアロマ。

味:スムーズな口当たりだが舌先にはピリピリとした刺激を感じる。
古酒系のヒネ感、サトウキビ、アロエ、金平糖、全体的には平坦で、余韻はスパイシー、薬のシロップの甘さが残る。


ミドルトンベリーレアは熟成がピークに達したと判断した樽からボトリングされるため、ボトリング年数しか記載がないのが特徴。 主に12年から20年の原酒が使われているという話です。
現在のミドルトン蒸留所は1975年に操業した新設備であり、1990年のボトリングだと15年までの原酒しか使えないことになります。同様のルールに基づいているならば、このミドルトンベリーレアは1975年にその役目を終えた、旧ミドルトンの原酒も使われている可能性がある、貴重な一本です。

今回のボトルは先日のオールドブレンド会にウイスキー仲間のHさんが持参され、 適当に飲んで良いよと置いて行かれたもの。 いつもありがとうございます!
上述のように貴重なボトルなのですが、保存状態が悪かったのかヒネ感が強く、個人的には「アチャーw」という感じ。しかしグラスで放置すると抜ける印象もあったので、ワインコルクを刺しておく等、少し保管に手をいれ・・・多少改善が見られたので、お返しする前にテイスティングとなったわけです。
アイリッシュらしいケミカルなフルーティーさ、サトウキビ、アロエ、ピートは無くハイボールにすると持ち前の軽やかさと合わさってライトなフルーツ感、それなりに飲める印象です。ロックはまぁ・・・いいかな(汗)。


ここ数年リリースが増え始め、ティーリングシリーズでは即日完売等話題になることも多いアイリッシュ。ティーリングは蒸留所も違いますが、アイリッシュはアイリッシュ、共通するフレーバーが感じられます。アイリッシュならではの蒸留方法などが影響しているのでしょう。
それは一つにケミカルなフルーティーさ、そして軽いボディ。個性的な味わいです。
このフルーティーさは1970 年代頃のスコッチモルトのいくつかに見られた個性に似ているため、スコッチモルト原酒が高騰する中で、 その代替品として市場から注目され始めた流れがあるように思います。

しかしご存じアイリッシュは20世紀初頭からの冬の時代から立ち直っている最中であり、そこまで原酒が潤沢にあるわけではないとの話を以前某社から聞いたことがあります。
リリースが増えるわけでもなく、むしろベリーレアやティーリングシリーズは高騰する流れでもあり、最近は代替品としての強みもあまり。。。ですが、フルーティーなウイスキーとして評価は確立しています。
リリースも徐々に増えてきましたし、今後はさらに存在感を強めて行くのではないでしょうか。

このページのトップヘ

見出し画像
×