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オールドパー・シルバーは、ボトリングの際に不純物などの除去を目的として行うチルフィルターを、より強力に行う事でスッキリ飲みやすい味に仕上げたという「若者向き」とされるブレンデット。
九州限定発売でしたが、売れ行きが良かったのか、それともその逆で在庫が余ったのか、今年に入ってから全国展開されました。
飲み慣れた自分からすれば物足りない味わいなのですが、現行品のコクも何も薄くなってしまったブレンデットにおいては、ある程度の犠牲を伴いながら綺麗さっぱり整地してしまうという考え方もありかもしれません。

シングルモルトでは特に「ノンチルフィルター」を謳う商品が多く、それらはフィルターをかけた場合に比べて「香味成分が多く残る」ということを売りにしている訳で、それを良しとする流れもあるのが事実。
そこにあえて逆行する、チルフィルターの使い方を考えさせられるボトルでした。

Old Parr
Silver
750ml 40%
暫定評価:★★★★(4)
 
香り:アルコール感ベースで驚くほど香らない。じっくりとアロマを拾っていくと、麦芽、乾いた木のえぐみ、オレンジピール、薄いカラメル。かなりのっぺりと平坦な香り立ち。
 
味:口当たりはスムーズだが、中盤の膨らみに乏しく舌にべたつく感触がある。
みたらしのタレ、乾いた麦芽、ジャイアントコーン、微かな酸味を伴うスペイサイド系のモルティーさ。加水するとより顕著に感じられる。
余韻はカラメルを思わせる甘さとアルコール感、あっさりとしている。

 これが強力チルフィルターの効果か、 と思えるくらいのっぺりとした香味成分の少なさが目立つ。 ストレートで飲む事は想定していないのだろう。ある意味で潔い。
しかし価格で比較出来るものではないが、 1000円前後のウイスキーでもないのに、 常温でこれだけ香らないウイスキーも珍しい。
メーカーオススメとされる、冷凍してのハイボールまでは試さなかった。というよりBAR飲みだっため、そこまでの準備が無かったし、じゃあ自分で買ってまでやるかというと、スイマセンそこまで情熱かけれません。  
よって今回の評価は正当な評価とは言えないかもしれませんが、この香味で冷凍してハイボールにすれば、確かにより一層雑味を感じなくなり、飲みやすい味に仕上がるんじゃないでしょうか。 
 

通常ウイスキーで行われるチルフィルターの温度設定は0度付近であるところ、このオールドパーシルバーはマイナス6度でフィルタリングを行っています。
その由来は、メーカー説明文から抜粋すると、
 "スコットランドを襲った大寒波の冬の夜に、蒸留所の外に置き忘れたオールドパーの樽。極寒の中で冷やされることによって、スムーズでまろやかな味わいが生まれることを偶然にも発見しました。この運命的な発見を再現するため、-6℃のチルフィルターでその味を現代に甦らせました。"
とのことで、またセレンディピティですかと言うツッコミはさておき、偶然のチルフィルターを再現したというのが今回のボトル。

現行品のオールドパーは意外とスモーキーな仕上がりで、味はまあ昔に比べれば随分ライトになりましたが、びっくりしたことを覚えています。
しかし今回はそうした原酒も避けて来たのか、本当にあっさりしたスペイサイドモルト、例えばクラガンモアを中心としたような香味で整地されています。