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2017年11月

ウイスキーラバーズ名古屋2018 コミュニケーションボトル アイラ 2007-2017 53.1%

カテゴリ:
Whisky Lovers Nagoya 2018
Distilled at ISLAY
(Lagavulin)
Distilled 2007
Bottled 2017
Cask type Bourbon Hogshead #7067
700ml 53.1%

グラス:サントリーテイスティング
場所:BAR飲み@Y's Land IAN
時期:開封後1〜2週間程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:キュッと絞った柑橘系の皮、シトラスなどの爽やかさ、微かに若さに通じるような酵母香、燻したようにスモーキーな香り立ち。

味:やや硬さのあるドライでスモーキーな口当たり。砂糖をまぶしたレモンピール、焦げた木材、後半にかけてダシっぽいコクも感じられる。
余韻はドライなウッディネス、柑橘系を思わせる酸味、徐々にピートフレーバーが支配的で長く続く。

バーボンホグスヘッド由来の爽やかな柑橘感がマッチした、フレッシュな味わいが楽しめるアイラモルト。加水すると樽感が薄まり若いモルティーさが前に出てニュートラルな香味へと変化する。
ハイボールにしてもスッキリと楽しめそう。

画像引用:ウイスキーラバーズ名古屋 Facebook

今年1月に開催され、一時入場規制が出るほど大盛況のうちに終了した、ウイスキーラバーズ名古屋。その2018年の開催に向けた前売りチケットと合わせ、イベントPRを目的に発売されたのがこのコミュニケーションボトルです。
チケットと同じ絵柄(復元された名古屋城本丸御殿)がラベルに使われており、このウイスキーを飲みなら、開催までの期間を楽しみに待って欲しい。そしてBAR等に置かれるこのウイスキーを通じて、イベントを知って欲しい。主催者側の想いが込められたリリースと言えます。

中身はフレッシュな柑橘感、爽やかさを伴うアイラモルト。ピートに加えて適度なコクのあるボディで若さを嫌味に感じない、短熟ながらバランスよく仕上がっている1本です。
蒸留所名はアイラとしか書かれていませんが、この香味が出せるアイラの蒸留所と言えば1つか2つか、ほぼ絞れてしまいます。
(飲んでる最中は気がつかなかったのですが、ラベルをよく見ると答えに繋がる情報があるようです。右下あたりが怪しい。。。)

ウイスキーラバーズ名古屋2018では、このPRボトル以外に3種の記念ボトルがリリースされる模様。前回のリリースは将来性、あるいは普段使いという点で好評だったと聞いていますが、今回はイベントとしての規模も拡大する中、さらなる気合が感じられます。


ウイスキーラバーズ名古屋2018 記念ボトル
【竹林豹虎図】
グレンマレイ 9年 2007-2017 54.3%
マクダフ 15年 2002-2017 57.1%
【アスタモリス】
ベンネヴィス 16年 2001-2017 51.6%
リリース詳細はこちら:

ウイスキーラバーズ名古屋2018の開催は来年の1月21日。今回は出展数も規模も増え、さらに愛好家視点で楽しめるイベントとなるようです。
コミュニケーションボトル(PRボトル)にしても、フレッシュでバランスがいいとは言え、クセのあるアイラをPRボトルに選ばれたのは、このイベントがマガジンライブのようなライトなものでは終わらないという、マニア要素の高さ故でしょうか。

前回のイベントでは、前日夜から全国の愛好家が名古屋の各BARに集まり、さながら前夜祭的に盛り上がっての当日大盛況だったのだとか。
そんな前日入りする気合の入ったコアドリンカー向けとも言えるコレクターブースの規模は、9区画から27区画と3倍増。来年はどんな話題があるか。乞うご期待ですね。

アードベッグ アンオー 45.6% 2017年リリース

カテゴリ:
ARDBEG
AN OA
Islay Single Malt Scotch Whisky
2017 Release
700ml 45.6%

グラス:サントリーテイスティング
時期:開封後1ヶ月程度
場所:BAR飲み@Y's Land IAN
評価:★★★★★★(6)

香り:柔らかいスモーキーさを感じる香り立ち。薪の燃えかすを思わせる灰っぽさ、カカオ、ほのかにオレンジピールやドライフルーツの果実香。

味:柔らかいコク、丸みのある口当たり。ホットケーキシロップのような甘みとドライフルーツ、奥からスパイシーなウッディネス。焦げたゴム、樹脂っぽさを思わせるアロマが鼻腔に抜ける。
余韻は焦げた木材に土っぽさの混じるウッディネス、スモーキーで長く続く。

ストレートは柔らかく複雑でバランスのいい飲み口。オフィシャルらしい完成度の高さが光る。
ハイボールはスッキリした味わい、クセのないスモーキーさがあってこれはこれとして楽しめるが、元が柔らかい味わいなので飲みごたえという点では少々物足りない。


約10年ぶりとなる、アードベッグ 通常ラインナップのニューリリース。10月4日の発売から1ヶ月少々、仕事の忙しさにかまけて外飲みの機会を作れず、モノを買おうにも最寄りの酒屋で見つからず。。。聞けば国内入荷量が少なくメーカー在庫が来年まで補充されないのだとか。
外飲みも家飲みもできない中、先日、日本橋のIANさんでやっとテイスティングする事が出来ました。

アンオーは、アイラ島でアードベッグ蒸留所がある地域のほぼ反対側にある岬の名前を由来としています。(上記裏ラベル参照)
長い年月をかけ、風雨、波、自然の力で形成されたという丸みを帯びた地形をモチーフに、アンオーもまた柔らかさ、丸みのある味わいを特徴としています。
この手の紐付けは、時に少々強引で首をかしげることもありますが、今回のリリースは「角の取れた丸みのある味わい」と言う整理でなるほどと思える構成です。

使われたとされる原酒はファーストフィルバーボン樽、チャー済みの新樽、PXシェリー樽の3種で、飲んだ印象での熟成感は10〜15年、構成比率は7:2:1といったところ。あまりシェリーシェリーしておらずアクセント程度ですが、この少量のPXシェリー樽と後述する"魔法"が、味の丸み、柔らかさを出すキーポイントになっていると感じます。

Ardbeg "Gathering Vat" 画像引用:

アードベッグ・アンオーは、これらの原酒を製造責任者が"魔法"をかけたと言う「ギャザリングルーム」でバッティングしています。
魔法の正体は、おそらくフレンチオークで作られたバッティング用の大型タンク"Gathering Vat"のこと。全体に一体感を与えるクリーミーさ、少し樹液のような香味が"魔法"によるものと思われます。(あるいはチャー済みの新樽のフレーバーを馴染ませているか。)

自分はこの樹液っぽさやゴムのような香味があまり好きではないのですが、アンオーはそれらと全体の香味のバランスが良く、複雑さに一役買っています。
流石大手、というかディアジオ、冒険しても綺麗にまとめてきますね。


今から約10年前の通常ラインナップ向けニューリリースと言えば、コリーヴレッカンを指しているのと思われます。(コリーヴレッカンの一般市場向けリリースは2009年末なのですが、その前進となるコミッティ向け限定品は2008年リリース。)
丁度就職してウイスキーを飲む幅が広がった頃で、近所のBARで飲んだ記憶があります。あれからもうそんなに経ちますか。。。

当時のアードベッグと今のアードベックでは、原酒のキャラクターが洗練されてきた印象がある一方、リリースの方向性としては、ピートブームに乗るようなコリーヴレッカンにルネッサンスと、パワフルでスモーキーなタイプを押し出すスタイルから、複雑で多層感のある傾向に変わってきています。
今回のニューリリースはその中にあって、今までにないタイプのアードベッグ。柔らかくバランスのいい飲み口は、1本を通して無理なく長く付き合っていける、いいオフィシャルリリースだと思います。

ドメーヌ ド フォンフォタン フルーリー 12.5% クリュ ボジョレー

カテゴリ:
DOMAINE DE FONFOTIN
2011
FLEURIE 
Cru Beaujolais
750ml 12.5%

香りはイチゴ系のベリー感、果実香豊か。酸味は落ち着いているがフレッシュさもまだ残している。奥から微かに木材やミネラル、ブラウンシュガー。
口当たりは柔らかく、新酒のガチガチとした硬さはない。香り同様のベリー感に染み込むタンニン、フィニッシュは葡萄の皮を思わせる苦味と適度な酸味が残る。


今日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日です。昨晩日付変わると同時に、またフライングで昨日のうちに飲まれた方も多いのではないでしょうか。
ここで「高い金払ってあんな不味いもの・・・」なんてアンチな主張をするつもりはありません。
これはお祭り、お祭りは楽しんだもの勝ちですからね。

ただ、ボジョレー・ヌーヴォーは、ボジョレー地区においてブドウの収穫を祝い、そしてその出来を確認することを目的に作られる、試作品とも言える新酒です。 
おそらく日本では、ボジョレーヌーヴォーだけ飲んで終わってしまう人が大半ではないでしょうか。
毎年「ブドウの出来」だけは確認して、その後通常の製法で作られるワインの出来は確認していない。これはちょっと勿体無いなと感じてしまいます。

また毎年この時期は、誰が付けたかわからないボジョレー・ヌーヴォーの評価(キャッチコピー)も話題になります。
なぜか毎年出る"10年に1度クラス"という、ドラフト会議も真っ青なあの指標。
今年の評価は「今世紀最高と称された2015年を思い起こさせる。一層溌剌としていて、優美さという点でもレベルが高い」のだそうです。
なんというこの既視感。。。はさておき、せっかく毎年評価が出ているのですから、評価されたワイン(ブドウ)の行く末を確認しないというのも、勿体無いと思うわけです。

そんなわけで、今年の解禁日はヌーヴォーではなくボジョレー地区のワインを飲もう、という企画を一人考え、Google先生にまずはお伺いすると・・・ヌーヴォーしか出てこない。
Googleの日本語検索アルゴリズムは、すっかりボジョレー=ヌーヴォーに染まっています。
まあ世界への出荷量のうち、半分が日本で消費されているという統計もありますから、検索結果がこうなるのも自然なことなのか。
ならばと会社帰りに信濃屋さんで「ヌーヴォーじゃないボジョレーワインあります?」と聞いて出てきたのが、今回のドメーヌ・ド・フォンフォタン フルーリー2011です。


フルーリーはボジョレー地区の中にあるクリュ・ボジョレー(ボジョレー地区の中でも特に優れたワインを作っていると認定されている10地区)の一つ。
ちなみに、2011年のボジョレー・ヌーヴォーの評価は「過去最高と言われた2009年に匹敵する」「21世紀最高の出来栄え」とする、総じていつもの高評価を受けたグッドビンテージです。

元々ボジョレー地区のワインはガメイ種を使って、その特徴からフレッシュな果実香に比較的軽いワインが多いとのことですが、だからこそ5年ほどの熟成はちょうど良い塩梅と言えそうです。
今回のワインもスイスイ飲めてしまう飲み口に、好ましい要素としてイチゴ系の果実感。余韻のタンニンがしっかり蓄積するタイプですが、普段ウイスキーを飲まれている方ならそこまで気にならないと思います。
むしろベリー系のニュアンスは、ウイスキーにおけるグッドシェリーカスクに通じる要素としても感じられるので、抵抗なく楽しめるのではないでしょうか。
21世紀最高の出来栄えかはわかりませんが、普通に美味しいワインだと思います。

このワインが2000円しない中、新酒は3000円前後が珍しくないのは、エアーでの輸送コストなどの上乗せがあるにしても、市場効果だなぁと感じてしまいます。
いよいよ今日が本番のボジョレー・ヌーヴォー解禁。これから飲まれる方、あるいはもう飲まれたという方。次はボジョレーワインを試されてみてはいかがでしょう。

若鶴酒造 三郎丸 22年 1994-2016 ヘビリーピーテッド 50%

カテゴリ:
WAKATSURU
SABUROUMARU
Hevry Peated
Aged 22 years
Distilled 1994
Bottled 2016
Cask type Bourbon Barrel
700ml 50%

グラス:サントリーテイスティング
場所:BAR飲み@Y's Land IAN
時期:開封後10ヶ月程度
評価:★★★★★(5-6)(!)

香り:ツンとした刺激、ハチミツや風邪薬シロップのような甘みのある樽香、若干のえぐみを伴うウッディネス、土っぽさ、奥からスモーキーフレーバー。

味:粘性のある重い酒質、駄菓子のパイナップルシロップ、シリアルのような穀物風味。スパイシーで後半からピーティーなフレーバーが存在感を出してくる。
余韻は牧場のような香りが鼻腔に。。。発酵したようなクセを伴うスモーキーさ。ほろ苦く長く続く。

開封直後は麦系の香ばしさやピートフレーバーが強かったが、ラスト1杯は酒質由来のクセの方が強く感じられた。ピーティーかつ洗練されてないクセのある原酒にスコッチ的な熟成感、ある意味で完成された富山の地ウイスキー。


今から約1年前、若鶴酒造が挑戦した蒸留所改修のためのクラウドファンディングが、目標とした2500万円を大きく上回る約3800万円を集める大成功。当初の計画に加え、新しい設備の調達も含めた改修プロジェクトとしてスタートしたのは記憶に新しいところ。
そして同時期、クラウドファンディング成功を記念し、同社が所有する原酒の中からリリースされたのが、今回の1本です。
リリース直後から何度か飲む機会があり、これは結構面白いリリースというのが自分の印象。Y's Land IANに介錯直前のボトルがありましたので、記録に残すことにしました。

若鶴酒造は60年以上前からウイスキー蒸留を行なっていましたが、改修前まではステンレス製のスチルに、密造時代を思わせるような手作業主体でウイスキーづくりが行われ、品質が安定しないところがありました。
そのため、これまでリリースされてきたブレンデッドやシングルモルトの評価は決して高くはなく、この三郎丸1994に期待した飲み手も少なかったとも思うのですが、これが冒頭述べたようにちゃんとウイスキーしてる熟成感に、地ウイスキーらしい癖もある、なんとも際どいバランス感が魅力と言える1本に仕上がっています。

(改修された三郎丸蒸留所の蒸留現場を建屋2Fから眺める。発酵槽、糖化タンク、銅製の蒸留器、そして右奥には熟成スペースのラックや樽も見える、他の蒸留所にはない独特な設計。改修前のウイスキーづくりについてはこちらを参照。)

三郎丸蒸留所では、日本のウイスキーとしては珍しい50PPMというピーティーなモルトを主体に製造を続けていて、今回のボトルもまたしっかりとピートフレーバーが感じられます。
それだけでクセのある原酒なのですが、上述の作り方からくる荒削りな要素が良い方向に作用すると、今回のように地ウイスキーとしてならこれはこれとして良いんじゃないか、と思える原酒が出てきます。

また、熟成庫兼用で酒粕用の低温貯蔵庫に樽を保管していた関係から、偶然にも湿度と温度が日本よりもスコットランドに近いところとなり、バーボン樽でも20年間かけても問題ない、じっくりと熟成が進んで今回の味わいが形成されました。
ある程度計算づくで綺麗で洗練されたウイスキーが作られる大手メーカーに対し、このように偶然が積み重ねって出来たウイスキーというのも面白いと感じます。

他方そんな経営者泣かせなウイスキーですが、クラウドファンディング達成から約1年、改修工事を経た今年7月の新生三郎丸蒸留所の操業で、新しい姿に生まれ変わろうとしています。
新しい原酒はこれまで感じられた、発酵香、硫黄香のようなネガティブなニューポッティーさが大幅に軽減され、それでいて個性の一つである重みのある酒質とピートフレーバーははっきりと。さらに上述の酒粕熟成庫と通常の熟成庫を併用することで、原酒の幅も持たせようという計画もあると聞きます。

今後の3年、5年とあるであろう短熟リリースも楽しみですが、地ウイスキー的な魅力を追求する中で、メインターゲットとなるのは今回のボトル。今から22年後の2039年、さらに美味しいウイスキーが富山の地から出来上がってくる事を期待しています。

QE2 クイーンエリザベス2 1970年代後期流通 特級表記 49%

カテゴリ:
QE2
QUEEN ELIZABETH 2
(SPRINGBANK?)
Single Malt Scotch Whisky
Over 12 Years old
1970-1980's
760ml 49%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅@サンプル、Yさん
時期:開封直後サンプル瓶詰め
評価:★★★★★★(6)

香り:穏やかだが少し湿ったようなウッディネス、ハーブや蝋っぽさの混じる甘い麦芽香。あまり熟していない洋梨、ナッツ、徐々にフローラルで華やかなニュアンスも感じられる。

味:ややオイリーな口当たり。ローストした香ばしさとほろ苦い麦芽風味、レザー、薄めたキャラメルやべっこう飴のような甘みとあわせて潮っぽさ。奥には古酒系の要素。
余韻は麦芽の甘みと香ばしさ、樽由来の華やかさと馴染んで染み込むように残る。

度数より少し下がっている印象はあるが、麦系の味わいに存在感があり、個性も充分備わっている染み染み美味いモルト。パフュームは皆無。味わいで感じるこの塩気はやはり。。。
加水すると麦芽由来の風味が引き立つが少量までで留めたい。

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かつて豪華客船クイーンエリザベス号の中と日本のみ?で購入することが出来たという、同船の、そしてイギリス女王の名を冠したウイスキー。
自分が知っている限り、ジャグボトルでは1970年代から計5種類のデザインが販売されており、中身はその製造を請け負ったメーカーや時代によって、スプリングバンク→タムナヴリン→グレンギリー※が、遍歴の定説として知られています。

※モリソンボウモア社が手掛けた1980年代後期から1990年代流通品は、グレンギリー説以外にボウモア説、ボウモア・グレンギリー・オーヘントッシャンのブレンデッドモルト説と意見が分かれていますが、ボトルのハイランドモルト表記から、ここではグレンギリー説を採用しています。
ボトルデザインの遍歴については、こちらの記事も参照ください。

一連のQE2の中で最も鬼門かつ地雷とされるのが、1970年代後期から1980年代にかけて流通した、今回のボトルデザインのものです。
中身はタムナヴリンと言われる時代ですが、とにかくまあ"超"がつくほどパフューミーな中身で知られており、一度飲みましたがノージングでノックアウト。人の飲むものではないと、それ以来手を出していませんでした。

そんな時代のボトルを再び飲むきっかけを頂いたのが、FB繋がりのYさんから。
別なボトルでソーピーなボトルに当たり、誰か引き取りませんか?と里親を探していたところ、逆に「パフュームならこれ飲みませんか?」と開封直後のものを頂いてしまいました。
男は度胸、恐る恐るも飲んでみるとパフュームを感じず、むしろコクと蝋っぽさを伴う麦芽風味に甘みと塩気のブリニーさ。あれ、これってスプリングバンクでは。。。?
実はYさんはパフューム全開をお見舞いするつもりで新規開封したそうですが、飲んでみてその要素がなくちょっと拍子抜けしてしまったのだとか(笑)
何れにせよ、これまでのイメージを覆すサンプルをありがとうございます。


調べてみると、この時代のQE2には今回の1970年代後期の日食時代で760ml 49%表記の日本向けのものと、裏ラベルに「モルト100%なのに1級(普通は特級)」「750ml 43%(表ラベルは750ml 48.6% 97US Proof)」と意味不明な表記の書かれた"向け"の違う、時期的には1980年代に入った後のモノで2種類あり、自分が飲んだボトルでは後者が危ないという整理です。

勿論この760ml49%表記のQE2が全て大丈夫という保証はありませんし、ボトル考察としては全く逆の意見もあります。
同じ製造元であるアーガイル・シングルモルト12年では、スプリングバンクとされた時代のものでパフュームに当たった経験があるなど、個人的にどーもこの時代のアーガイル社は信用ならない苦い思い出もあったりします。
ただ1970年代初頭のQE2がスプリングバンクバンクである中、途中で切り替わって元に戻るよりは、そのまま行って途中から切り替わる方が整理としては自然かなぁと。

正しい判断を下すにはまだサンプルケースが足りませんね。もしこっちのデザインはこうだったという経験談がありましたら、判断材料として活用したく。コメント頂けますと幸いです。


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