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2016年04月

ロングモーン 39年 1969-2008 GM スピリットオブスコットランド

カテゴリ:
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LONGMORN
Spirit of Scotland
Aged 39 Years
Distilled 1969
Bottled 2008
Cask type Refill Sherry Butt
700ml 55.4%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み (個人イベント)
時期:開封1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★★(7-8)

香り:華やかでドライアプリコットや黄桃を思わせるフルーティーさ、ミント、オールドシェリーの品の良い甘みが全体を底上げしており、熟成のバランスは良好。スワリングしているとウッディな渋みも感じられる。

味:勢いがあってとろりとした甘みのある口当たり。熟したパイナップル、黄桃の缶詰、フルーティーで微かにシナモンのようなスパイス風味。
余韻はドライでオーキー、程よいウッディネス。長くトロピカルな戻りがある。


GM最後の輝きともいえる2000年代に数多くリリースされたロングモーンのうちの1本。
ケルティックラベルが過熟気味なボトルが多いのに対し、このSOSはバランスの良い熟成感で、らしいフルーティーさも充実しています。一言で、旨いボトルです。

この手のボトルについて多くを語ることは自分の酒暦では困難であるのですが、唯一つ言うならば、過熟感のないイキイキと力強くフルーティーな味わいが魅力であるところ。
発売当時から高評価だったボトルですが、経年で丸みを帯びさせるより、あるいは変なヒネ感が付いてくる前に飲んでしまったほうが良い、現時点で飲み頃を迎えているボトルであると感じます。

このボトルはこれまでも何度か飲んでいるのですが、昔(6年前)のテイスティングノートがあったので、そこをセットで公開して記事の締めにします。 今回のコメントと比較すると、系統は同じながら、昔の方がシェリー系の香味を強く拾ってますね。
時折思うんですが、テイスティングの精度、フレーバーの整理は今のほうが一日の長を感じますが、コメントの表現は本質的なところであまり変わっていないというか、昔のほうが的確に書いていたところもあるなあと。これ、ブロガーとしては複雑な心境です(汗)

【テイスティングコメント(6年前)】
杏やアップリコット、レーズン、やや赤みのあるフルーティーさで華やかな香りだ。深く、ふくよか。
ねっとりとした口当りで酸味のある発酵した麦感、煮出し紅茶、木、しっかりしたボディに酸味や渋みを従えながらメイプルシロップ、甘みが侵食していく。
フルーツとしてはベリー系のフルーツ感だが、黄桃や完熟系のパイナップルも背後に。

マッカラン グランレゼルバ 18年 1980-1999

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MACALLAN
GRAN RESERVA
Aged 18 Years
Distilled 1980
Bottled 1999
43% 750ml

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み (個人イベント)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:ややひねた黒砂糖やみたらしを思わせる甘い香り、レーズン、チョコレート、香木的なウッディネス。ふくよかでスムーズなシェリー香。

味:とろりとまろやかな口当たり、香り同様に黒砂糖、酸味の少ないレーズン。ボディは膨らむように厚みがあり、後半若干のスパイスを感じる。余韻は染み込むように長い。

マッカランの中でも特に上質な樽を厳選して作られていたという、グランレゼルバシリーズ。
同一蒸留(熟成)年の樽のみでバッティングされており、リリースされたのは1979年蒸留から1982年までの僅か4年間と言われています。
今回飲んだボトルは少々ヒネた要素があり、ベストコンディションとは言いがたい部分はありましたが、お手本のようなシェリー感で、現在販売されているマッカラン18年の理想系はこの辺なんだろうなと感じます。

使われた樽はスパニッシュオークシェリーカスクのファーストフィル。1974年から稼動させているシーズニングシステムで作られた樽なのか、あるいはボデガから調達した樽なのかそこはわかりませんが、1960年代蒸留のモノとはまた違うスパニッシュオークらしい香木系の香味も感じられます。
ただ、中身の質よりもネームバリューが強くなりすぎた感は否めませんね。今買ったらいくらになるんだか。。。(汗)

さて写真のサンプルは何かというと、某M蒸留所用のシェリー樽のシーズニングに使われていた、所謂「擬似シェリー」です。
市場に出回るはずがないモノですが、某所にてボデガから直接調達したものを頂きました。正直自分が思っていたモノとだいぶ味が違い、シェリー樽に関する謎は深まった感があるものの、この辺だろうなという落とし所を今まで以上に絞り込むことは出来ました。

なんのこっちゃという話かもしれませんが、シェリー樽に関しては材質から製法まで様々な説があり、歴史、ボトルの味、業界動向などを照らし合わせていくと、ウイスキー業界が発信している情報全てが正しい訳ではないと感じる部分があります。(むしろ限定的に情報を発信することで、都合の良い真実を作っているとさえ感じます。)
既に頭の中にイメージは出来ているものの、この辺をキチッとまとめて文章や図にするのは時間がかかりそうです。が、いずれブログ上にUPしていきたいと思います。

ニッカウイスキー 余市 10年 2001-2011 マイウイスキー作り払い出しボトル

カテゴリ:
NIKKA WHISKY
YOICHI
Aged 10 Years
Distilled 2001
Bottled 2011
750ml 56% 

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット強
場所:BAR飲み
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:焦げた麦とグラッシーな香味のあるエステリーな香り立ち。ハイトーンでな甘み、ハーブのニュアンスもある。

味:スパイシーでエステリーな口当たり、香ばしい麦芽風味、淡いピートフレーバー、蜂蜜シロップのような甘みも感じる。ボディは厚くフレーバーに濃さがあるがやや単調。余韻はドライでエステリー、ドライアップルの華やかさ、香ばしい風味が長く残る。

ニッカが1年間のうちに複数回実施しているマイウイスキー作り、その10年目を迎えて払い出されたボトルの1本。2001年のイベントで詰められ、2011年にボトリングされています。

当時はまだ業界関係者などを中心にイベントが展開されており、確か本格的に一般募集が始まったのは2002年ごろだったと記憶しています。
また、2000年頃まではリフィルバーボンホグス樽が使われていたものの、2001年にベストオブベストで新樽の余市が世界一を取ったためか、あるいは新樽のほうが品質が安定しやすかったためか、2002年頃から新樽貯蔵にシフト。そう考えるとこの2000年から2002年ごろはマイウイスキーに大きな変化があった年といえます。
今回のボトルはというと、樽感や度数などから新樽系ではなくリチャーを控えめに仕上げたリフィルバーボンホグスでは無いかなと。また、スモーキーさ、ピーティーさも控えめで樽材由来のエステリーなフレーバーをメインに感じます。

自分は2009年にマイウイスキーに参加しており、ボトリングまであと3年半となりました。あの当時からウイスキーは好きで6年間ひたすら飲んできたわけですが、その気持ちは今も変わっていません。
マイウイスキーのボトルは一人決められた本数まで8000円程度で購入することが可能とされており、勿論上限いっぱいまで購入する予定。余市好きな自分としては、ボトリングが今から楽しみです。

モルト オブ カゴシマ 25年 1984−2009 マルスウイスキー

カテゴリ:

MARS WHISKY
The Malt of KAGOSHIMA
Aged 25 Years
Distilled 1984
Bottled 2009
Cask type Sherry
46% 720ml

グラス:SK2
量:50ml
場所:自宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★(5)

香り:ツンとした酸味のある香り立ち、焼酎のような麹的なアロマにウエハースの甘み、ハーブを思わせる香味もある。ほのかにスモーキーで、奥には熟成したモルトの華やかさも感じられる。

味:ねっとりとした口当たり、古い油のような地ウイスキー的な癖に、薄いシェリー香。黒糖麩菓子、湿った木とココアの粉末を思わせるほろ苦くウッディーなフレーバー。
余韻は微かにサルファリーで焙煎した麦芽の香ばしさ、ぬれた紙、土っぽいピートフレーバーも感じられるビターな余韻が長く続く。


現在建設と準備が進んでいる、マルスウイスキーの第二蒸留所、鹿児島津貫。
九州では先日発生した熊本地震の影響で、多くの住民が今なお苦しく、辛い時間を過ごしている状況ではありますが、地震の影響が少なかった鹿児島では、4月17日に津貫工場建設に向けた地鎮祭が開催され、2016年11月の蒸留開始に向け、いよいよ本格的に工事が始まるようです。

国内最南端のウイスキー蒸留所、鹿児島で地鎮祭(読売新聞)

津貫工場でのウイスキー蒸留が発表されたのは今年の1月。その際話題となったのが、32年ぶりに「鹿児島ウイスキー」が復活するというものでした。
先日の記事にも書きましたが、マルスウイスキーが現在の信州工場を建設する前、1981年から1985年までの約4年間、鹿児島の工場内にポットスチルを備え付けて製造された原酒がありました。
それが32年前の鹿児島ウイスキーであり、このモルトオブカゴシマです。

このウイスキーは1984年蒸留で自分の生まれ年と同ビンテージ。となると味わいは当然気になるわけで、本格的に飲み始めた頃、BARで探して飲んだのをおぼえています。
当時の印象は「不思議な味がするなあ」という程度でしたが、6年後、改めて飲んでみると色々気づきがあります。
シェリー感は信州蒸留所の原酒に共通するものがあるものの、加水の影響か薄く感じられ、一見するとシェリーっぽさをあまり感じません。
そしてその加水の影響を差し引けば、酒質は荒く、地ウイスキー系の癖が強く残った味わい。全体が焼酎っぽいというか、典型的な地ウイスキーの仕上がりだと感じます。江井ケ嶋、秩父、笹の川など、日本のマイクロディスティラリーで大なり小なり同じような癖が出るのは興味深い現象です。

新しい蒸留所の原酒はどのようなものが生まれてくるのか。地震の被害がこれ以上大きくならないことを願うとともに、今年誕生する新しい個性が、マルスウイスキーのさらなる発展に寄与することを祈っています。
(本ボトルはFB繋がりで名古屋のKさんとサンプル交換を頂きました。貴重なボトルをありがとうございました!。)

セントマグデラン 33年 1975-2008 GM スピリットオブスコットランド

カテゴリ:
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ST MAGDALENE
Spirit of Scotland
Aged 33 Years
Distilled 1975
Bottled 2008
Cask type Refill Sherry Hogshead
47.5% 700ml

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(個人イベント)
時期:開封後1ヶ月以内
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ハイトーンでクリア、ほのかな草っぽさを伴う香り立ち。ツンとしたエッジのあるオーク香、徐々に華やかな樽感主体のアロマに変化する。

味:少し紙っぽい口当たり、オーキーで華やかなフルーティーさ、ドライアップル、洋梨、そして程よいシェリー感。ボディはクリアで香り同様樽感主体な味わい。余韻はドライで華やか、強く水分が奪われていく。


先日中野ハイランダーインで開催された、個人主催イベントでのテイスティング。
GMリリースの日本JIS向け、スピリッツオブスコットランド。このシリーズはロングモーンといい名品が多い印象があり、このセントマグデランもひそかに気になっていました。

というのもセントマグデランは「これ!」というボトルに出会ったことが無く、自分の中であまり良い印象の無い蒸留所でした。
それがこのボトルは好ましいフルーティーさ、シェリー感があり、流石SOSブランド、そして70年代、「結構イケるやん」と見直した・・・のですが、冷静に考えると結局樽感ありきの話で、酒質由来の部分は相変わらずなんですよね。
樽感の奥にあるのは、ローランドらしいクリアでほのかに草木のようなニュアンスがある、ひっそりとした個性の酒質、好きな人はともかく、自分はいまひとつ高まりきりませんでした。

セントマグデランは1983年に閉鎖され、現在は蒸留所の建物だけがアパートに利用されています。
蒸留所名称の由来は、リンリスゴーの街にある古い十字架のこと。稼動当時からブレンド向けに原酒が生産されていたため、ウイスキー不況のあおりを受けて規模縮小、閉鎖となったようです。
最近はウイスキーの需要増を受けてローランドも新蒸留所稼働など復権の兆しがあるようですが、歴史はまた繰り返すんでしょうね。

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