グレンドロナック8年 ヒーラン 46% 2015年リリース
ついに…というほどついにでもないですが、ドロナックが本格的に脱シェリーを掲げたなと感じるニューリリース。シェリー樽原酒とバーボン樽原酒のバッティングで、ヒーランとは現地の方言でハイランドを意味するとか。
つまりグレンドロナック・ハイランド。メーカーPRのとおり、これが新しいハイランドスタイルと言わんばかりのネーミングです。
【テイスティング】
粘性のあるシロップ、水飴のような甘い香り。微かに木やオレンジジャムの香りもある。
口当たりはスムーズで、まったりとした甘さ、バニラ、綿菓子、オーキーで徐々に舌先に胡椒のスパイス。
フィニッシュはウッディーな渋みも感じられる。
2009〜10年にラインナップを刷新し、12年、15年、18年の通常ラインナップを全てシェリー樽熟成として整備したグレンドロナック。
その後リリースされたオクタリン8年は今回同様バーボンとシェリーの構成だったのですが、樽を強めに焼いた焦げ感に嫌味に感じるほどオークエキス満載、安価に色濃い味わいを出そうとした、シェリーの延長という意識を感じました。
今回のものはそうした傾向がなく、純粋にリフィルオークという感じで、とんがった個性はないものの飲みやすい。もうひとつフルーツ感が出てくれればとも思いますが、オクタリン8年よりも好印象です。
同製品の市場価格は約5000円前後。上位ラインナップでシェリー系の15年、18年との価格差に違和感強く、ひょっとしたら値上げか終売の流れなのではと予想しています。
(18年は2015年ロットで随分色薄くなりましたし。)