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2015年07月

アードベッグ1975-1993 (18年) R.W.ダッシー

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やあ、くりりんのウイスキー置場へようそこそ。
昨日の流れで今日の更新は余市と宮城峡の新製品のコメントだろう。そう思った人は多いと思う。
すまない、今日はアードベッグなんだ。

裏をかきたくなった、なんてかっこいい?話しじゃない。
単に昨晩は飲みに行ってしまって、理想的に飲める環境・体調では無かったということで今夜にスライド登板となったのです
折角ですからね、ちゃんと飲みたいですし。
帰ったら飲もうと思って居たのに、相変わらず意志の弱い人間です(笑)

しかしだいぶ砕けた書きぶりになりましたが、今回の記事で紹介するボトルは姿勢を正して飲むレベルの1本です

DUTHIE'S
ARDBEG
Distilled 1975
Bottled 1993
700ml 46%

評価:★★★★★★★★(8)

香り:燻ったピートのスモーキーさに、削り節や木くずを思わせる乾物の香り。
どっしりとしたタールのようなピート香とヨード、まさにアイラのアロマだがカドは取れており香り立ちは芳醇で滑らか。ピールの爽やかなさも微かに感じられる。

味:香り同様にカドは取れているがオイリーで主張のある口当たり。薄めたダシ醤油、いぶった魚介、ひじきの煮物。中間は麦芽風味とママレードジャムのような甘さのあるフレーバーに、どっしりとしたピートフレーバー、スモーキーでコクがある。
後半にかけて微かに黒コショウのスパイスを伴う。フィニッシュはピーティーで土っぽさを伴う長い余韻。


先日の飲み会でTさんから頂いた1杯。1杯といいつつストレートでダブル以上、さらにはハイボールまで飲ませて頂きました。ハイボール旨かったですw
こんなに飲んで良いのかってくらい堪能させて貰い、口の中どころか食道から胃まですっかりアードベッグ臭に。何が素晴らしいってアイラらしい複雑さなんでしょうね。無骨の極みというか、完成度の高さを感じます。
またダッシーらしさ(あまり飲んでいない自分が言うのもおこがましいですが。)として、いじっていない蒸留所ストレートな味わいと感じるのも好印象です
こういうウイスキーを美味しいと感じるのは幸か不幸か・・・。飲んでる間が幸せなのは間違いありません。

アードベッグ蒸留所は1980年代に入り生産縮小と閉鎖から1989年に一時再開するも再度閉鎖、ということで1980年代の原酒はほとんどありません。
とするとアードベッグ蒸留所の比較は1970年代以前と1990年代以降になるわけですが、違いを述べるなら、上述でいう完成度に直結するのは中間にある複雑さ、フレーバーの盛り上がりでしょうか。
もちろん瓶熟による変化でカドが取れている等の違いはある程度あるものの、同じようにピーティーでパワフルな味わいでも中間以降の味わいは決定的に違うと感じます。

とはいえフレーバーの方向性が違うということでもないので、現行品のボトルに近い要素を感じる事もあります。
現行品に期待が出来る一方で、求める味わいとの差にむずむずしてしまうもどかしさも。
開高健氏の言葉を借りるなら、lこれもまた「知る悲しみ」ということなんでしょう。
 

アサヒビール(ニッカウイスキー)が3000本限定発売の余市と宮城峡を公開 ※レビュー追加

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既にご存知の方も多いと思いますが、9月1日に限定発売される余市ヘビリーピーテッドと宮城峡シェリーカスクについて、いよいよアサヒビールから公式発表がありました。 

7月29日ニュースリリース
『シングルモルト余市 ヘビリーピーテッド』
『シングルモルト宮城峡 シェリーカスク』
~各3,000本限定発売のシングルモルト2アイテムを新発売~
http://www.asahibeer.co.jp/news/2015/0729.html

20150729asahinikka

余市へビリーピーテッドと、宮城峡シェリーカスクのレビューは以下に簡易版をまとめてあります。(9/2更新)


同日に新発売する「余市」「宮城峡」のそれぞれの個性をより強調した商品。
『シングルモルト余市 ヘビリーピーテッド』は、土や植物からなる泥炭を乾燥させたピートを燻したモルトでつくられる"ヘビーピートモルト原酒"のみを厳選してヴァッティングしたシングルモルトウイスキーで、余市の潮風を思わせる力強いピートの香りとフルーティーで香ばしい甘い香り、ピートの深い味わいと厚みのあるコクが特長。
『シングルモルト宮城峡 シェリーカスク』は、シェリー樽を使って熟成させた"シェリー樽熟成原酒"のみを厳選してヴァッティングしたシングルモルトウイスキーで、深みのあるリッチなシェリー樽の香りとレーズンのような甘い香り、麦芽の香ばしさとふくらみのある味わいが特長。
どちらも700ml、度数は48%で価格は12000円とのこと。
(※上記ニュースリリースから要約、引用。)


この限定品に関する情報は、実際は余市・宮城峡のニューリリース情報とほぼ同時に届いていました。
アサヒさんはいつ頃発表するのかなーとウォッチしていましたが、先日都内で先行テイスティング会を開催されていましたし、ぼちぼちかと思っていたら予想通り公開されました。
既に確保に動いている方もいらっしゃるようですし、今後ますます競争が激しくなりそうです。

私はテイスティング会に参加していませんが、参加者から話を聞く限りでは、余市ヘビリーピーテッドは熟成感のある余市のフルーティーな味わいにピートがしっかり感じられる。
宮城峡シェリーカスクは、サルファリーで現行品12年に硫黄感とシェリー感を濃くしたような味とのことで、どちらも個性が際立っているだけあって、好みが分かれそうです。

宮城峡に関してはシェリーカスクと言う名前だけでアレだろうなーという印象があったのですが、感想を聞く限りでは予想通りのようです。余市は蒸留所で売られていたピーティー&ソルティーが良い出来でしたし、今回のヘビリーピーテッドも熟成感があってフルーティーということですから、これは期待できそうです。実際良かったという感想もありました。
9月1日の新発売を心待ちにしたいと思います。


さて、9月1日の新発売としては、大幅リニューアルでラインナップが刷新された、シングルモルト余市、宮城峡も大注目です。こちらについては運よくサンプルを入手することが出来ましたので、追ってテイスティングコメントをUPする予定です。
原酒としては8~16年のバッティングだということなのですが・・・今から楽しみです。


(8月2日更新)
シングルモルト余市(45%) 先行試飲サンプル テイスティング記事は以下。
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1035737486.html

シングルモルト宮城峡(45%) 先行試飲サンプル テイスティング記事は以下。
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1035892652.html

クロフォード・ファイブスター 1980年代流通 特級表記

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オールドボトル、 特にオールドブレンデットは開封直後の1杯で評価することが難し い部類に入ります。
オフフレーバーがあったり、香りが立ってこなかったり、 妙なちぐはぐさがあったり・・・。
まぁ現行品ですら開けてすぐと1週間後で味が違うなんてのはまま ある話ですから、30年も40年も閉じこもっていたボトルが、 開けたてバリバリってほうが奇跡的なんだと。
(もちろんそういうボトルに当たることもあります。)
今回のボトルも開封直後はあまり香りが立たなかったので、 しばらく時間を置いてみました。
最近は特にスモーキーさが際立ってきて香りも開いたようなので、 記事にしてみます。

CRAWFORD'S
FIVE STAR
Blended scotch whisky
43% 750ml
1980's
(日本ケミカルズ販売取り扱い)

評価:★★★★★★(6)

香り:ひねたカラメル、蜂蜜、スモーキーで乾いた藁のようなビターでほのかな香ばしさを感じる。
時間経過で麦芽系の香りが前に出てくる。

味:コクがある甘さとビターな口当たりはカラメルソースのよう。
たまり醤油、クラッカー、徐々に強いピートとスモーキーさ。合わせて黒コショウのスパイス。
余韻はビターでピーティー。後半にかけてはっきりとした主張があるのが面白い。

ハイボールにするとやや薄い印象を受けるが、あっさりとした飲み口にほろ苦いスモーキーさが後味で残る。このバランスは他のブレンデットではなかった。
なお、スコッチオデッセイによると日本ケミカルズ販売㈱取り扱いの本ボトルは1980年代流通とのこと。

クロフォードそのものは1世紀以上前から作られている歴史あるウ イスキーで、今回のファイブスターはDCL社傘下時代の製造、 ベンリネスがキーモルトと言われています。
私自身ベンリネスのハウススタイルと言われても、 オールド時代含めほとんど飲んでいないのでピンとこないのですが 、コスギさんのところには「クリーミーでスモーキー。 香りに富み、余韻に厚みがあり長い。」「 もろみの一部を3回蒸留」との記述。
なるほど確かにスモーキーさは強く、 3回蒸留と言われて納得する軽さとスパイシーさ、 刺激があります。
スモーキーなブレンド好きな自分としては、 この味わいは嫌いじゃないです。

旨いブレンデットだという前評判は聞いており、 購入直後UPした際にも「当たりですよ」 とコメント頂いていました。確かにこれは評判通り、 納得の味わいです。
もう一つ注文を付けるなら、中間の軽さというか、 急に強いスモーキーさが出てくるところくらいですが、 この辺はまた開封後の変化で動きもあるでしょう。

ハイボールについては上述で少し触れていますが、 確かに中間の軽さが目立つものの、濃い目に作るもよし、そのままでもよし。
今の時期は逆にこれが良い。 
つまりはこれでいいのだ!ってことで、今夜もまたゴクゴク飲むとします。

サントリー 白州18年 オフィシャルボトル

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最近あまりの暑さでウイスキーを飲む気になれません。
帰ってきて部屋の窓開けてるのに34度とか、もうね、アホかと(笑)
ならば文明の利器クーラーだと、部屋を涼しくして飲むかと意気込むも、ビールやソーダを飲んでウイスキーが良い具合の温度になるのを待っていると、酔いが回っておねむになってしまう。
サマータイムで勤務時間が1時間早いのもリズムがつかめない原因。いつもより眠くなるのが早い・・・。

最近くりりん更新手抜いてるんじゃないか、って思ったそこの方。すいません、その通りです。
暑さに加えていろいろあって、テンション上がってこないんですよ。

というわけで、今回の更新は過去ストックから。
光を浴びたと思ったら高嶺の花になってしまった感のある、白洲18年です。
これがオークションだったら1万円代前半で買えたのは、つい昨年のことなんですよね。


SUTORY WHISKY
HAKUSYU
Aged 18 years old
43% 700ml

評価:★★★★★★★(7)

香り:熟したリンゴや蜂蜜を思わせる甘さと柔らかいスモーキーさ。乾いた木のウッディネス。オーク香、微かなハーブ。
ドライな香り立ちだが鼻をつくような刺激はなく、完成度の高さを伺わせる。

味:口当たりは柔らかくスムーズ、香り同様にリンゴや蜂蜜を思わせるオーキーなフレーバー。麦芽、シリアルの香味もある。
徐々に内陸系のピートが顔を出し、フィニッシュは柔らかい苦みとウッディネス。蜜のような甘い香りが鼻に抜け、長く続く。


今年に入って値上がりしてしまいましたが、それでもなお飲みたくなるボトルです。
突出した何かはないのですが、総合的に旨いと感じさせるバランスの取れた構成。
ハイランドとスペイサイドのいいとこ取りをしたような、昔のリベットを連想させる部分もあります。
そういえば以前イベントでブラインドテイスティングで飲んだ時は、ハイランドパークと答えた人が多かったような。

爽やかなオークの香りはまさに森のウイスキーと言われても遜色なく、作り手のメッセージと中身が合致しています。
柔らかいスモーキーさと余韻を引き締めてくる苦みも個人的に好み名ところで、同じ18年で山崎のほうが一般的な知名度は上であるように思いますが、完成度は白州も負けてないなと。実際様々な飲み手が評価しているブランドです。

飲み始めたばかりの方も良いですが、それ以上にある程度飲み進めて経験値が溜まってから、再度飲み直してほしいウイスキーです。

マッカラン

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流石にロードバイクの話題だけで今日の更新が終わるのも味気ないので、最近目に付いたニューリリースの話題でも。
そういえばこの手のニュース記事、最近UPしてませんでしたね。
どちらのウイスキーも先週、先々週にニュースがUPされていますので、ご存じの方も多いと思います。

昨今のウイスキーのトレンドはノンエイジ化のバッティングなのか
既にマッカランは1824シリーズでノンエイジ化を進めてきましたが、ここに来て新たなノンエイジである"レアカスク・エディション"をリリース。
また、以前スキャパ16年の謎について記事を書きましたが、そのスキャパから正式にノンエイジ化しての販売が告知されました。(16年は終売です。)
どちらの記事もThe Sprits Business掲載のものです。


The Macallan brings Rare Cask edition to UK
http://www.thespiritsbusiness.com/2015/07/the-macallan-reveals-rare-cask-edition/

16種類の原酒をブレンド。樽はマッカランの手製であるスパニッシュ及びアメリカンオークカスク。
フレーバーはバニラ、レーズン、りんご、レモン、オレンジ、ジンジャー、シナモン。。。
ボトリングは43%、価格は200ポンド。


Chivas unveils Scapa Skiren NAS single malt
http://www.thespiritsbusiness.com/2015/07/chivas-unveils-scapa-skiren-nas-single-malt/

日本語読みはスキレン?スキーレン?、ファーストフィルのアメリカンオーク樽100%で熟成。
スムーズで甘くクリーミー、トロピカルフルーツとシトラス、そしてヘザーのヒント。
マスターディスティラーは、特にオークニー島の酒であることを意識出来る味わいにすることを、ポイントとしたそう。
ボトリングは40%、価格は60ドル。9月発売開始。


まずどちらもノンエイジ、加水、バッティング、ということで、理想的な原酒を使うのであれば楽しみな条件です。
特にマッカランの酒質で考えれば、カスクよりも加水のほうがまとまりは良い印象があります。
が、実際は混ぜれば旨くなるわけでもないし、加水すれば良いってものでもないし、そもそも幅広い原酒を使えば良いというものでもない。
ポジティブなノンエイジ化は歓迎ですが、苦し紛れのノンエイジ化に加水は、なんだか誤魔化してるようで正直複雑な気持ちです。
いや、大量生産万民向けを前提に考えたら仕方ないことだとは思います。

価格帯で考えると、同じノンエイジの1824シリーズではルビーよりちょい上。2015年流通のルビーは先日飲んでちょっとがっかりレベルで、苦労がうかがえる構成でした。この"レアカスク・エディション"で挽回なるでしょうか。

そしてスキャパ"Skiren"。こちらの構成は、16年として販売していた休止前の原酒に、2007年の休止開けの若い原酒を混ぜてくるとすれば、樽はアメリカンオークですし、素直に予想が出来る味に仕上がっていそうです。コメントも"らしい"ことが書かれてますしね。
度数は16年が40%で横並び…しかしなぜ48%、いや46%で出してくれなかった。スキャパに関してはその一点が、今のところ残念です。もちろん飲んでみないとわかりませんが。

スモールバッチで50%とかリリースされないかなー(´Д` )


オマケ:上述2本を調べていて拾った近日リリースらしいグレンリベット・ナデューラのノンエイジ2種類。
アメリカンオークってことはバーボン熟成が短期復活?
ヘビーピートカスクフィニッシュも面白そう。日本流通あるかな?

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