ブッシュミルズ 21年 2013年リリース 40%
BUSHMILLSAGED 21 YEARS
MATURED IN THREE WOOD
Released in 2013
700ml 40%
グラス:国際企画テイスティング
時期:不明
場所:BAR Vision
評価:★★★★★★(6)
香り:ソフトでスウィートなアロマ。ややウッディさが強く草系のニュアンスが強いが、ケミカルなシロップの甘さと華やかさも奥から開いてくる。
味:スムーズな口当たりで軽いスパイシーさと微かに乾いた植物感。主体はケミカルなアイリッシュトロピカルで、ライトで軽めのボディにシロップのような甘みも感じられる。
余韻はドライで華やか、ケミカルなフルーティーさがほろ苦いウッディネスと共に長く続く。
アイリッシュらしい構成。マイルドでフルーティーで、そしてケミカルで草っぽさがある。表面的にはシェリー樽由来のボリュームのあるウッディさが覆っているが、軸にあるキャッチーなフルーティーさとライトな酒質が、飲み進めることで感じられる。
この日はマスターのお土産として草餅を頂いた。合わせてみるとこれが中々美味。小豆とウイスキーの相性の良さも感じた1杯。
ブッシュミルズ、オフィシャルスタンダードの上位グレード。ファーストリリースは海外情報だと2001年。オロロソシェリー樽、バーボン樽で最低19年熟成させた2タイプの原酒を50:50でバッティングし、2年間マディラワイン樽でマリッジした21年熟成品です。
同グレードは、リミテッドリリースとして年毎の生産量が限られている関係上、ロット差が比較的大きいとする評価があります。
最近のロットは飲めてないので数年前までの記憶ですが、特にシェリー樽系のフレーバーが安定していなかったように思います。ある年は強くウッディで、ある年は淡くバーボン系の原酒の個性が目立ってフルーティーさが強く出たり。。。
リミテッドリリースならロット差は当然あるものとも言えますが、セカンドフィル以降の比率の違いや、あるいは年によって樽の入手先が違っていたのかもしれません。
ただし基本的な構成は、3回蒸留らしい軽めの酒質にケミカルなフルーティーさ、樽由来の甘味とウッディネス、干し草のような植物感の組み合わせであることは変わりません。これのどの要素が強く出ているかの違いというところ。
また、今回のボトルは開封後比較的時間が経過しているものですが、アイリッシュらしいフルーティーさがしっかり開いていて美味しくいただけました。(同じロットを以前飲んだ時は、もうちょっと樽というか草っぽさが強かったような気がするんですよね。その辺がうまくこなれていたように思います。)
今回のボトルは吉祥寺のBAR Visionさんでテイスティングしました。
吉祥寺は大学時代にバイトしていたり、そもそも縁のある街だったりで、同店にも8年くらい前に1度だけ伺ったのですが、そこからは中々伺えず。。。まあそう遠くないし、いつかまた行こうと思いつつ、気がつけば平成が終わってしまいましたよ。”いつか”ってのは案外来ないんですよね。
なお、Bar Visionは1杯1000円を基準に、手頃な価格設定でウイスキーを提供することを特徴の一つとしています。
近年はウイスキーの高騰が著しいわけで、この縛りが厳しいことは言うまでもありませんが、マスターの小林さんに「これは面白い、美味しいと思った現行品を」とリクエストして出来たのが今回のボトル。
数年前までは1万円くらいで売られていたことは覚えていて、なるほどこれは確かにと思って飲みましたが、記事化に当たって調べたら今は2万円越えてるとは・・・。
その他、色々飲んで名物(?)のカレーも食べて、葉巻で締める。楽しい時間を過ごさせていただきました。Visionさんの訪問記は改めてまとめたいと思います。
コメント