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GLEN MORAY - GLENLIVET
CADENHEAD
Black Dumpy Bottle
Aged 22 years
Distilled ??
Bottled ??
750ml 46%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
場所:持ち寄り会@KuMC
暫定評価:★★★★★★(6-7)

香り:こなれた麦感を主体とした柔らかく芯のあるアロマ。藁小屋の乾燥したニュアンスをウッディネスに感じつつ、漬け込まれたはちみつレモンや熟したリンゴの蜜っぽい果実香。微かに土っぽいピーティーさもある。

味:香り同様の構成。こなれた麦感から干草、リンゴのコンポートなど角の取れた果実味に繋がる。奥行きがあって粘性を伴うマイルドな口当たり。
余韻はドライでほろ苦く、乾いた麦芽、ほのかなスモーキーさを伴う。

厚みのある麦感と蜜っぽいフルーティーさ、微かなピート。加水と経年でマイルドに仕上がった構成で、程よい熟成感も感じられる。特段突き抜ける味わいではないが、しみじみうまく、らしさのあるボトルである。


近年益々伝説のボトルと化しつつある、ケイデンヘッドの黒ダンピー時代。多くのリリースが行われたこととネットのない時代だったこともあり、困ったことに今回のボトルは海外サイト含めてこれでもかというほど情報がなく、蒸留年、流通年ともに不明という有様。。。

持ち寄り会でのテイスティング時にはフェイク疑惑すらあったボトルですが、飲んでみると少なくともオールドの内陸系モルトであることは間違いないという印象。熟成も年数表記相応に感じられて、グレンマレイか、最悪スペイサイドモルトであることは間違いなさそうです。
この他のスペックは、香味から察するに、樽はアメリカンオークのリフィルのシェリーバット。蒸留は1965年あたりのものではないかと予想します。

ケイデンヘッド社のリリースは、当時ドッカン系のシェリーバットが主体だった中で、今回のように樽感よりも酒質の個性を出していくような構成が、当時も今も愛好家に評価されてきた経緯があります。
マイルドで経年によってこなれた香味は、樽感程よく酒質由来の部分があり。その酒質ベースもロングモーンやベンリアックなどのトロピカル傾向ではない、スペイサイドらしい洗練された仕上がりが、らしいボトルだなと感じるのです。