カテゴリ:
HIGHLAND PARK
SINGLE MALT SCOTCH WHISKY ORKNEY ISLANDS
Aged 24 years
Distilled 1967
Bottled 1991
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
場所:持ち寄り会 KuMC@NS氏
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:カラメルソースの甘み、畑の野焼き後のようなスモーキーで土っぽいピーティーさ。徐々に妖艶さを伴うシェリーの甘みが、デラウェア、オレンジチョコを思わせるアロマを感じさせる。

味:マイルドな口当たり。香り同様に薄めたカラメルソースやココアクッキーを思わせる樽感と燻した麦芽風味。ボディは穏やかでミディアム、やや平坦。余韻にかけてママレードジャムのような粘性のある甘み、合わせてしっかりと染み込むようにピーティーさ、スモーキーな鼻抜けがほろ苦く長く続く。

加水による影響かボディが去勢されてる印象はあり、ここに状態の良し悪しが加わるオールドは賛否が別れそう。だがそれでも蒸留所のキャラクターに加え、時代の良さを感じることが出来る麦芽風味とピーティーな香味は健在。
このボトルは若干コルキーな要素が感じられたが、時間経過で気にならなく、むしろ香りは妖艶さを伴い本領発揮してくる。


日本には当時松下が輸入していたオフィシャルビンテージシリーズ。確か1967年蒸留は、バッティング加水の1991と1999が2種類リリースされているだけでなく、シングルカスクでは高い評価を受けるボトルが多くあります。
例えば日本向けの37年Cask No,10197とか、濃厚なシェリーとピートの素晴らしい味わいでした。

このボトルもオフィシャル的な整った味わいの中に、ヘザー系のピートを思わせる蒸留所としてのキャラクターがしっかり備わっていて、決してレベルは低くありません。
ただ、ビンテージを含めたスペックからの期待値が非常に高い分、もう少しシェリー感が強かったらとか、あるいはもう少しボディがあったらとか、たらればで無い物ねだりをされてしまう不遇なリリースではないかと感じます。

かくいう自分も本音を言えば、樽感はともかくボディの厚み、香味の勢いが46%仕様だったらまた違ってたかなとか思ってしまったのも事実。。。いやなんとも贅沢な話です(汗)。

(ハイランドパークのフロアモルティング風景とオークニー島のピートホグ。ヘザーや植物由来の積層からなるピートが、ハイランドパークのピーティーさを構成している。)

このボトルは、ウイスキー仲間の集まりとして定期的に開催されている、国立(最近は恋ヶ窪)モルトクラブにて頂きました。
NSさん、いつも貴重なボトルのテイスティングの機会を頂き、ありがとうございます!