カテゴリ:
04100918_5acc02d3e8ae8
TOMATIN
Blended Scotch Whisky
Aged12 years
1980's
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
評価:★★★★★(5- )

香り:ややツンとしたアルコール感、乾いた穀物や干草を思わせるアロマ、ほのかに植物のえぐみを伴う。スワリングしているとグレーン由来のバニラを思わせる甘みも感じられ、時間経過で品の良い甘みの麦芽香が強く感じられる。

味:マイルドでほろ苦い麦芽風味に加え、ふ菓子やおこしを思わせる甘み中心的。乾いた植物、サトウキビ、ほのかにスモーキーさが余韻にかけて感じられる。余韻は少々荒さを伴う刺激と淡いピートフレーバー、ビターで長く続く。

まさにハイランドベースのブレンド。ベースとなるモルトがあまり強くないためか序盤はグレーン感が多少目立つ。12年表記にしては、特に香りに多少荒さを感じる一方、過去にはラスト1/3くらいになって、マイルドで素朴な香味への変化があった。ハイボールは薄めでさっぱりと。クセの少ないウイスキーを求める方に。


トマーティン蒸留所がリリースする、シングルモルトと同名という紛らわしいブレンデッドウイスキー(笑)。構成原酒はトマーティンが中心のようですが、ブレンデッドであることに変わりはありません。
飲み始めの頃、横浜の酒屋で見かけて「お!特級シングルモルトやん!」と購入した後でブレンドだったことに気がついた、なんて話は懐かしい思い出です。

過去のリリースを調べると、トマーティンのブレンドは元々BIG-T名義で、シングルモルトはTOMATIN名義でリリースされていました。ところが1980年代に入った頃、もう一つの銘柄として蒸留所と同名のTOAMTIN Scotch Whiskyが誕生。このトマーティン・ブレンデッドは現地ではほとんど流通していないようです。
同時期、トマーティン蒸留所はウイスキー業界冬の時代の影響を受けて経営が悪化し、1986年には日本の宝酒造が買収したわけですが、流通時期とこれらの事象から、ひょっとすると宝酒造が日本向けに発注したものではないかとも推測しています。

さて、トマーティン・スコッチウイスキーはスタンダードの5年トールボトル、上位グレードの12年角瓶から構成。Big-Tのトールボトルも同時期に並行して販売されていますが、どちらもハイランドタイプで個性が穏やか、原酒構成はほぼ同じだと感じられます。
ただ、1970年代はのBig-T12年角瓶は、濃厚で独特なシェリー感が備わっており、個人的に評価が高いオールドブレンド。リユース市場でもあまり見かけないボトルですが、機会があれば角瓶同士で飲み比べてみるのも面白いと思います。


余談:宝酒造はTOMATIN蒸留所の呼び方を"トマーチン"とし、のちの正規代理店としてシングルモルトを輸入販売することとなる国分は、"トマーティン"表記でシングルモルトの扱いを開始したため、日本ではブレンデッドはトマーチン、シングルモルトはトマーティンという整理がされていた時期があったようです。
最近はトマーチンが終売となったためか、トマーティンで統一されていることが多いものの、宝酒造のWEBページにはトマーチンの名残がちらほらとみられます。