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BALLANTINE'S
17 Years old
1970's Square bottle
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅@サンプル Bar 1 two 3
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(7)(!)

香り:どっしりと土っぽいピート香と、パッションフルーツや林檎が熟したようなトロピカル要素を含むフルーティーなアロマ。スワリングしていると軽く瓜のような青い甘みも感じられるが、合わせてスモーキーでオールドモルトのニュアンスが前面に出ている。

味:スムーズだがモルティーでナッツと麦芽、林檎の蜜、ほのかにオールドシェリーのニュアンスも伴いつつ、じわじわとピートフレーバーが存在感を増す。
余韻はビターでドライ、やや軽めであるがスモーキーさが長く続く。

60年代を思わせるトロピカルな要素、熟した果実が発散させるような妖艶さが香りに感じられ、ゾクゾクする。味わいもモルティでスモーキー。古典的な麦感由来の要素を多分に感じさせる点が好印象。一方余韻にかけてのドライさが強くこれが徐々に蓄積してくる。


これほどのフルーティーさを持つバランタイン17年には出会ったことがありません。衝撃的なロットを体験させてもらいました。 
味か香りかで言えば、香りだけで御飯三杯系。熟成した60年代モルトのトロピカル香に、オールドアイラのピーティーな要素が加わったとんでもないブレンデッド。他方、余韻の香味がドライで強く残らないあたりに、長熟原酒が使われながらもブレンドらしい特徴として感じられます。

バランタイン17年はデキャンタなどの特別仕様を除き、通常はグリーントールのボトルです。それが1970年代の青赤紋章時代の一時期、ボトルが足りなくなったのか12年仕様の角瓶でリリースされたロットがありました。
今回のボトルはそのうちの一つ。ラベルはFINEST BLENDED表記と、VERY OLD表記の2種類があり、日本国内市場でも並行品、正規品含めてポツポツ見かけます。
この角瓶、過去に飲んだものはグリーントール17年のフルーティー系統という印象だったのですが。。。先日、FBのウイスキー関連グループに、新安城のbar 1 two 3のバーマンMさんが17年角瓶が凄いトロピカルだという投稿をされていたのです。

これまでの経験から、正直トロピカルって言ってもフルーティーなだけちゃいます?と半信半疑だったところ、「飲んでみます?○○さんにサンプル渡しておきましたから」と、疑問があるなら飲んでみろとばかりに男気溢れるサンプルが、共通の知人ヅテで手元に届いたワケです。
結果は上記の通りで、自分の見識の浅さを認めるしかありません。何せ本当に1960年代の一部モルトに感じられる正真正銘のトロピカル香が備わっていたのですから。

なぜバランタインにこんな香りがあるのか。そもそもオールドブレンデッドでこれという前例が思いつかないので、既に謎は深くあります。
このバランタインの流通時期は1970年代中頃で、それも数年程度だと思うのですが、仮に1977年あたりのロットとして該当する原酒は若くても1959、1960年。ビンテージ的にはロングモーンなどで類似のトロピカル感がありましたが、当時の主要原酒たる7柱でこの手のフルーティーさを出す蒸留所がパッと思いつきません。
あるとすればグレンバーギー。。。ミルトンダフ。。。本当に、一体何が使われたのか。オールドのロット差の幅は魅力であり、可能性であり、そして怖さを実感した貴重な経験でした。

補足:BAR 1two 3さんは、BAR NAVIのページを見る限りあまりオールド系のお店という感じではないのですが、実はマスターは沼にどっぷりで、日々ボトルを探されたり、先日はオールドのイベントを開催されたりと、ラインナップは随分替わっているようです。
本来は疑問を感じたならばこちらから伺わなければならないところ。また一つ愛知に宿題が出来てしまいました。