カテゴリ:
THE GLENLIVET
CODE
Release 2018
700ml 48%

グラス:スピリッツスニフター
場所:イベント会場&販促サンプル
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ややドライでツンとした香り立ち。干草やオレンジピールから徐々にシェリー、トフィーや林檎のコンポート、微かにシナモンのアクセント。若さを感じる要素も伴うが、複雑で変化がある。

味:しっかりと味の強さを感じる口当たり。ピリピリとした若い刺激からコクのある甘さ。木材、林檎のカラメル煮、蜂蜜生姜、奥には麦芽風味も感じられ、じわじわとほろ苦く広がる。
余韻はスパイシーでウッディ、ビターだがカステラのような甘い香りが鼻腔に抜け、長く続く。

シェリー系の樽感と共に、アメリカンホワイトオークを思わせる個性が混じり、大きく複雑な香味を感じる。熟成年数は幅広く、ベースとなる若いものから長期熟成まで、おそらく10年から25年熟成程度の原酒が使われているのではないだろうか。少量加水するとさらに香味が開く。


2013年発売のアルファ、2016年発売のサイファーに次ぐ、グレンリベット マスターディスティラーであるアラン・ウィンチェスター氏から第3の挑戦状。
このシリーズに共通するのはスペック、香味共に全てを非公開とし、ボトル外観から色すら見えない徹底ぶりで、我々ユーザーに謎解き感覚でウイスキーを楽しんでほしいというものです。

「Do you have what it takes to unlock the taste?」
グレンリベット・コードは、第二次世界大戦で活躍したブリティッシュ・コードブレイカーにインスパイアされたもの。どんな香味があるか、どんな樽が使われているのか、普段はあるはずの情報に頼らない、さながらブラインドテイスティング的なリリースです。
日本での正規品発売は6月18日となりますが、先立って愛好家向けに開催されたPRイベントに招待いただきましたので、今回はテイスティングレビューと合わせてイベントの様子もまとめて記事にさせて頂きます。


会場は西麻布にある隠れ家的BAR。薄暗い謎めいた建物の入り口を潜った先にある、ラグジュアリーな空間。
イベントのテーマは「UNLOCK THE CODE」。ここで言う"UNLOCK"は、コードブレイカーの如く謎を解き明かすことを意味し、イベント全体がグレンリベットに関わる謎解きをテーマとした構成となっています。

そのため、イベント中のテイスティングセミナーも全てブラインド。このイベントに合わせて来日したブランドアンバサダー、イアン・ローガン氏のレクチャーで、黒塗りのグラスに潜むLOCKを一つずつ解き明かしていきます。
「今日は3本のウイスキーをブラインドテイスティングして頂きます。ですが、私が解説するのは2本目までです。残りの1本は皆さんで自由に考えてください。質問されても、私は何も答えません。チアーズ!」
そう言って、ちょっと疲れた表情でイベントを開始するイアン氏。聞けば今日はすでに3回目の会とのこと。
「でもこの回が最後だから、やっと私も飲めるよ!」
いやはや、仕事とはいえお疲れ様です。ウイスキーがさぞかし喉にしみることでしょう(笑)。


スタンダードなグレンリベット12年から、オロロソシェリー樽のナデューラへ。2杯のグレンリベットのテイスティングを済ませた後、3杯目はいよいよ新商品のグレンリベット・コードです。
何も言わないという事前の宣言の通り、本当に構成等に関する具体的なレクチャーはなかったのですが、その香味からここまでのブラインドテイスティング2本が、謎を解き明かすヒントになっているのではないかと感じました。(テイスティングについては上記の通りなので省略します。)

その後は、会場となったBARの3F〜5Fの部屋や設備に隠された"CODE"を探し、そこに記された謎を解く過程でグレンリベットそのものへの知識を深めていくといった流れ。
CODEは全部で10個。写真立ての裏、プールの底、トランクの中。。。イベントの一連の説明を聞いていれば半分くらいは答えられる内容でしたが、この回の参加者は比較的ライトな愛好家が多かったようで、いくつかの出題は調べるのも難しかったように思います。
かく言う自分もフレーバー系の出題で盛大にコケたり、マスターディスティラーのフルネームをど忘れしたり、お恥ずかしい限りな内容だったのは。。。ま、まあ宝探しみたいで楽しいイベントでした。



さて、前回のサイファー同様、グレンリベット・コードでは、アラン氏の作り出したフレーバーの謎に挑戦する特別サイトが準備されています。(日本語版は4月現在ありませんが、発売される6月18日には公開されるのではないかと思います。)
基本的には前回同様、テイスティングしてフレーバーの種類とレベルを選んでいくというもの。ただフレーバーホイールの12項目を解き明かすサイファーに比べ、今回は8項目を順番に一つ一つ選んでいく形式で、難易度は多少下がった印象もあります。

イベント会場では、上記CODEの謎解きを終えた参加者との歓談そっちのけで、残った時間を使い"真の謎解き"に挑戦。
この手のテイスティングは、日本と現地との味覚(あるいは食文化)の違いを補正することがカギになると考えています。
フレーバー一つ一つを紐解き、ハウススタイルやオフィシャルに使われる表現に置き換えて。。。結果、1回目のトライで88%、2回目で100%を解明、"Master Distiller"の称号を獲得し、グレンリベット・コードをUNLOCKすることに成功しました。

グレンリベット コード イベントサイト(英語版):

関係者も初めて見たという完全攻略!
サイトに登録されてるスコアボードでは、4/16時点で世界で8人。まだ発売されたばかりのボトルですし、今後増えていくとは思いますが、このイベントのタイミングで達成できたのは嬉しいですね。
「アランはもうすぐ引退だから、次は君がグレンリベットに来い」
なんてイアン氏とのやりとりもあったりで、思わぬサプライズとなりました。


閑話休題。前作、グレンリベット・サイファーの印象と比較すると、グレンリベット・コードも幅広いレンジの原酒を使っているのは変わらないものの、今回のレシピはシェリー樽原酒の比率が高かったのではないかと思います。
それもファーストフィルというより、セカンドフィルを使ったようなバランス感。ただそれだけでは表現できない複雑さもあり。。。このバッティングの妙は今後(今年末ごろ)明かされていくことになりますが、何れにせよ若いニュアンスがマスクされ、全体的に強い味わいは残しつつバランスが取れているような、オフィシャルらしい複雑さを備えた構成であると感じます。

そういう点で、グレンリベットコードは謎を解くと気張らず、普通に楽しみやすいウイスキーであるとも思います。
そう言えば1つ、イアン氏が言っていた注意事項が「頼むから氷を入れるのはやめてくれ」でした。
ストレートか少量加水で、チェイサー片手にじっくり楽しみたいですね。