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GLEN ELGIN
LIMITED RELEASE
Aged 18 years
Distilled 1998
Bottled 2017
700ml 54.8%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@Y’s Land IAN
次期:開封後数日以内
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ツンとしてドライ、ハイトーンでナッティ、乾いた木材を思わせる香り立ち。クリアなアロマだが時間経過でバニラの甘みと洋梨やレモンクリームのようなフルーティーさも感じる。

味:香り同様にクリアな口当たりから、ほのかに青みがかった麦芽風味、乾いたオーク、フレッシュでアタックが強いが徐々に蜂蜜を思わせる甘みとコク。
余韻はドライでスパイシー、乾いたウッディネスと黄色い柑橘香を伴うフィニッシュ。

一言でかつてのレアモルトシリーズを彷彿とさせるような、フレッシュなアタックと、やや青みがかった甘みを伴うクリアでハイトーンな香味構成。今となっては懐かしさを感じる味わいである。少量加水しながら楽しみたい。


個人的にグレンエルギンは好きな蒸留所というか、気になる蒸留所の一つ。麦系の甘みと内陸系の柔らかいピート香が特徴で、素性の良い酒質がもっと認知されてもいいのにと思うものの、オフィシャルは12年のみで大半ブレンド向けだし、ボトラーズもスタープレイヤーが出るほどじゃない。
なので、今回久々にスペシャルリリースが行われると知って、早く日本に入ってこないかなーと思っていました。

時代を遡ると、同系列のリミテッドリリースとしては、2008年に16年と32年熟成のシェリー樽熟成の2種類がリリースされており、特に32年はグレンエルギンならぬグリーンエルギンとして知られているボトル。それらのリリースから10年経ったのかと、時代と市場の変化を感じて複雑な気持ちにもなります(汗)。

では今回のリリースはというと、メーカー資料によればシェリー樽熟成。。。なのですが、あまりシェリーシェリーした樽感は見られないリフィルシェリーバット主体の構成。所謂かつてのレアモルト味に近いタイプですね。
メーカー資料によると、使われているのは2パターンの原酒に2種類の樽。ブレアソール23年でも出てきた「元ボデガ樽」と「ヨーロピアンオーク樽のリフィル」で熟成した原酒を、バッティングしているとのこと。ただ先述の構成のように、どちらもセカンドないしサードフィルの樽であると考えられます。

また、2パターンの原酒というのが、発酵の際に用いる酵母の違いからくるもので、ポンベ酵母(スワヒリ語でビールの意味、分裂酵母)を用いた原酒は元ボデガ樽。通常のセレビシエ(出芽酵母、こちらはエール酵母かディスティラリーイーストかは不明、おそらく後者)を用いた原酒は、リフィルヨーロピアンオーク樽でそれぞれ熟成させているとのこと。

近年、ウイスキーの製造は樽の種類や蒸留器の形状のみならず、発酵が注目されており、そこに用いられる酵母も酒質に影響を与える要素として研究されています。
ウイスキーの製造現場で主に使われるのは、出芽酵母セレビシエです。ポンベ酵母が属する分裂酵母でのウイスキー製造については前例を認識していないので、自分の中で一切整理できていませんが、メーカー資料によると青リンゴ系のフルーティーさを与えるとされています。
今回のリリースはやや青みがかった品の良い果実味が、その酵母由来なのかなと色々考えさせられる構成であり、またどこか懐かしさを感じる味わいでもありました。