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GLENKINCHIE
Distillers Edition 2017
Distilled 2005
Bottled 2017
Amontillado Sherry Finish
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@Y’s Land IAN
時期:開封後数日以内
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ドライでスムーズ、あまり強くは香らないが、スパイシーで干し草っぽさを伴うウッディネス、淡いシェリー感も感じられる。

味:口当たりは軽やかで、乾いた麦芽からコクのある甘み。香り同様の淡いシェリー感。ピリピルとした刺激を舌に感じつつ、ライトな麦芽風味主体。
余韻はドライでスパイシー。微かにプルーンやチェリーの甘さを伴い、長く続く。

フィニッシュであるが、シェリー感はあくまで淡く、味の中ではコクに繋がる程度という構成。むしろドライでスパイシーな麦芽風味が主体的で、同蒸留所のキャラクターがよく出ているとも感じられる。オフィシャル12年のワンランク上の味わい。


毎年毎年異なるキャラクターで我々愛好家を楽しませてくれる、普及価格帯のDE(ディスティラーズエディション)と高級レンジのSR(スペシャルリリース)。
このラインナップを飲むにあたっては、自分のルーティンがローランドのグレンキンチーから飲み始めるのがお約束。ライトでスパイシーなグレンキンチーは、ここから始まるコースの食前酒的な位置付けなのです。

グレンキンチーはオフィシャルリリースのみならずボトラーズもリリースが少なく、話題になるような話もないのでディアジオ傘下の中でもあまり目立った蒸留所ではないと思います。
しかし酒質は決して悪くない。昨年のグレンキンチーDEはシェリー樽由来の出汁っぽさ、椎茸系のフレーバーが主張して、ややアンバランス気味でしたが、今年はオフィシャルスタンダードで感じられる未熟な部分がカバーされ、ハウススタイルのいいところを感じやすいリリースだと思います。

また、それは今年のDE全体の傾向でもあって、フィニッシュで後付けした樽感が、比較的バランス寄りという印象があります。
毎年樽感の強いラガヴーリンPXは今年も濃いめでしたが、それ以外は良くも悪くも香味を支える程度。一部「ん?」という感じのものもありましたが、樽感だけで言えば2〜3年くらい前までのDEのほうが、全般的に強かった気がします。
DE用のシーズニングカスクは、シーズニング期間1ヶ月と超短期な情報が今年の資料には書かれていましたが、そのカスクマネージメントのよるものなのかもしれません。


なお、今回のイベントは当ブログを見て参加された方が、数多くいらっしゃったと伺っております。参考にしていただいた皆様、ありがとうございました。
自分は日中パパをやって日曜日の18時過ぎに来店したので(急いで駆けつけた結果、カメラを忘れてしまう始末)、ブログ経由での参加者の皆様とはほとんどお会いすることはできなかったのですが、また何かの機会でお会いできましたら幸いです。