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BALLANTINE'S
PURITY
Pure Malt Scotch Whisky
Aged 20 years
1990-2000's
500ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(6)(!)

香り:ややドライなナッティさと、熟したアプリコット、煮た林檎を思わせる甘く華やかな熟成香、角の取れたエステリーさ。奥にはおしろいを思わせる麦芽香、ほのかにベリーのニュアンスも混じる芯の強い多彩なアロマ。

味:おしろいっぽさのある麦芽風味や洋菓子の甘み、熟した洋梨、林檎の蜜、オーキーな華やかさも開いてくる。
余韻はドライでほろ苦いウッディーさと淡く存在感のあるピートフレーバー。華やかなモルトの香味が戻りとして感じられる。

熟成したハイランドモルトのフルーティーで華やかな香味がメイン。モルトウイスキーであるため、近い熟成年数かつ同時期流通のバランタインより香味が強く、飲み応えは充分。それでいて厚みのある麦感が繋ぎとなって、バランスがある程度整っているのもポイント。加水すると果実味が弱まるがピート香が強く感じられ、ハイボールにしても悪くない。   

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この2日間、バランタイン・シングルモルトシリーズの2銘柄を記事にしてきましたので、今日は1990年代に免税向けにリリースされたピュアモルトウイスキー20年をピックアップ。
詳細なリリース時期は、1997年の発売からアライド社がペルノリカール社に買収される2005年までとのこと。時間をかけて滴り落ちる熟成の一雫をイメージしたボトルデザインそのままに、熟成感のしっかりあるウイスキーです。

その香味は麦芽風味を底支えにしてエステリーでフルーティー、華やかな香味が主体的。近いタイプとしては当時の30年が上げられますが、総合的なバランスは30年としても、香味の強さはこちらの方に軍配が上がります。
また、ピート香が魅力でもあった1970年代以前のバランタインと比べると、ベクトルの違いを感じる構成ではありますが、まったくそれが無いわけではなく。香味の多彩さに一役買うと共に、現行品と違った個性を伴っています。

バランタインのブレンドは、カラメルに頼らず原酒の味わいそのままのナチュラルな傾向があり、今回のリリースもプレーンオークでじっくり熟成されたモルティーな香味が楽しめることはポイントと言えます。
それこそグレンバーギーやミルトンダフのみならず、アライド社時代のバランタインの構成原酒として知られていた、アードベッグ、ラフロイグ、グレンカダム、バルブレアなどと各要素を重ねてみるのも面白いなと。
先に書いたようにピュアモルトであるためか、グレーン入りの通常ラインナップに比べて香味が強く、いくつかの香味がはっきりとしてる分イメージもし易いです。

香味以外では、モノが少ないオールドバランタインと比べ、物量が安定しているここと、コストパフォーマンスが良好なのも嬉しい要素。
最近少しずつ値上がりしてきていますが、現時点の相場は700ml換算7000円〜9000円。それでも1970年代蒸留の原酒がふんだんに使われた大手メーカーのピュアモルトなんて、今この価格じゃ買えませんし、同時期のラインナップと比較しても納得感ある味わいと言えます。
特級表記や紋章色違いなどに注目しがちですが、こういう90年代流通の中長熟ウイスキーは侮れないモノが結構あるので、このボトル以外に探してみるのも面白いと思います。