カテゴリ:
BALLANTINE'S
Aged 30 years
Blended Scotch Whisky
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR Black Heart
時期:不明
評価:★★★★★★(6)

香り:軽やかで穏やかな香り立ち。エステリーで線の細い華やかさ、薄めた蜂蜜、乾いたオークのバニラとウッディネス、微かにドライアップルなど、黄色いドライフルーツのアクセント。 

味:スムーズだがドライな口当たり。熟成したハイランドモルトを思わせる、オーキーでナッティさ、徐々に蜂蜜の甘みが膨らむように広がる。奥にはおしろいのような麦芽風味、ボディは軽いがまとまりは良い。
余韻は華やかでドライ、引っかかりは少なく何層ものフレーバーが解けるように優しく消えていく。   

香味共あまり強く主張しないため、ともすれば軽い味わいとも感じるが、逆に繊細で何かが突出していないバランスの良さとも言える。熟成したハイランドモルトをイメージさせるエステリーな味わいで、グレーンも自然な感じで混ざり合っている。少量加水すると、飲み口に柔らかいコクとほのかなピートを感じる。

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半世紀以上リリースが続いている、バランタインの最高峰たる30年熟成のブレンデッドウイスキー。今回のテイスティングアイテムは、2018年時点のラインナップで現行品となるボトルです。そういえば最近飲んでなかったなと、久しぶりに注文してみました。

バランタインのテイスティングでは、魔法の7柱として聞かれる蒸留所が引き合いに出されますが、現行品の構成原酒はスキャパ、ミルトンダフ、グレントファース、グレンバーギーを中核としており、この30年は特に熟成したそれらの華やかな香味が主体。個人的には、ミルトンダフやグレンバーギーを連想する要素がいくつか感じられました。
もちろん、バランタインはこれらの原酒だけで構成されているわけではなく、何十種類もが組み合わされてるわけですが、この4蒸留所以外ではロングモーンやグレンリベットなどの内陸の熟成したモルトを連想するニュアンスもあります。

また、オールドボトルのバランタイン30年では、特に1980年代以前で存在感を放ったピートフレーバーが希薄となり、現行品では隠し味レベル。少なくとも、アイラモルトのニュアンスは特に感じられません。
樽感はプレーンタイプで、何度も使ったリフィルシェリーバットなどで熟成されていると考えられます。
軽やかで引っかかりの少ない、整えられた硝子細工のように綺麗な味わいですね。

他方、テイスティングでも触れたように香味のバランスは良いものの、小さくまとまっているというか、軽いというか、ブレンドの方向性故にこれと言う感動は得づらい構成でもあります。
ただまあこのウイスキーが主役ではない、その場の引き立て役と考えるなら、これはこれでアリかなと。 
自分のようなコアな愛好家はウイスキーと常に向かい合って 、時に対話をするようにテイスティングするわけですが、そうではなくその場の空気、相手との会話、あるいは自分が他の物を楽しんでいる時。その空間の潤滑油となってくれるパートナーとしてこのボトルがあったら、なかなかいい仕事をしてくれるように思うのです。