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PRIME MALT
SELECTION No,1
(BOWMORE?)
Finest Islay Single Whisky
Unblended 12 years old
Bottled 1983
750ml 91.4Proof

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:やや青っぽさのある麦芽香、アロエ果肉や硬さの残る洋梨、そしてスモーキーなピート香。スワリングしていると奥から熟した果実のフルーティーさ、強い土っぽさも開いてくる。

味:口に含むと瞬間的にフローラルなパフュームが広がるが、徐々にオイリーで蜜っぽい甘み、青みがかった果実や植物感、追うようにピートがしっかりと感じられる。
余韻は土っぽさを伴うスモーキーフレーバ-、グレープフルーツの綿、トロピカルな華やかさも淡く感じられる。

綱渡りのようなバランスのウイスキー。いの一番に広がるフローラルなフレーバーは、後からトロピカル要素と土っぽさの強いピートに上塗りされて強くは残らないものの、そのバランスがなんとも危うい。加水するとフローラルさがさらに主体的になる。


引き続き、BAR IAN ウイスキーラバーズ名古屋2018先行テイスティング会にて。いよいよメインとも言えるシリーズです。

このプライムモルトは、アメリカ向けに現地のメーカーが企画したシリーズとのこと。Selection No,1は確認できるだけで12年が2種(ボトルの色違いを含めると3種?)、15年が1種、計3種類がリリースされており、日本ではほとんど見ることがない、激レアなボトルでもあります。(参照:http://www.laphroaigcollector.com/other2.htm

同シリーズは、グリーントールに白地のラベルというデザインに加え、一部にはラフロイグの記載があり、つまりプライムモルト=ラフロイグなのだと思っていたら、このファイネストアイラシングルウイスキー12年はとんでもないカウンターパンチを繰り出してきました。
香りは青い果実が徐々に熟れていくような、奥から開いてくる古き良きトロピカル香。混じる土気にラフロイグよりボウモアっぽいと感じつつ口に含むと、パッと広がるフローラルさ、所謂パフュームなのです。

後日紹介するプライムモルトの15年は、確実にラフロイグではないアイラモルトが詰まっているので、このボトルもまたラフロイグではない可能性が高いと考えられます。
アイラモルトでこの系統の構成とすれば、やはりボウモアでしょうか。流通時期は1970年代説と、ラベルに書かれた83.1.5(1983年)説があるようですが、1960年代蒸留のボウモアは該当するフレーバーがない時代。一方後者から逆算する1970年〜1971年蒸留なら、可能性が無いとは言えません。
思い返すと、1969年蒸留はバイセンテナリーの角瓶などで類似の香味はありましたし、70年代前半はパフュームとそうで無いボトルが混在する時期でもあります。


勿論、当時のラフロイグの香味が経年変化でパフュームに振れたという可能性も否定出来ません。
謎が残るこのボトル。不幸中の幸いは、パフュームとは言え飲めないレベルではないこと。自分はこのフレーバーが大の苦手ですが、加水しなければ普通に飲めました。
というか、何よりこの12年含め、3種類のPRIME MALTを全て飲める機会はまずありません。その筋の愛好家の方には得難い経験ですし、あるいはこの謎を自分の舌で確認したい方にも面白いボトルだと思います。