カ デル コンソーレ 2015 アパッシメント プーリア 14.5%
CA DEL CONSOLE 2015
ROSSO APPASSIMENTO
PUGLIA
INDICAZIONE GEOGRAFICA TIPICA
750ml 14.5%
ローソンが扱っているアパッシメント製法のワイン。品種はメルロー、プリミティーヴォ、ネグロアマーロ。産地は南イタリアのプーリア州。
アパッシメントは葡萄を乾燥させて作るため生産量が落ちてしまい、一般に価格も高価になりがちなのだそうですが、このワインはなんと1080円です。(以前紹介したカーサも1500円前後なんで、あまり関係ないかも知れませんが。)
プーリアはブレンド用のワインを大量生産している地域でもあるようで、そういう扱いの一つなのかも知れませんが、アパッシメント製法を採用しているワインの中では、最安値なんじゃないでしょうか。
店頭で見かけてどんなもんじゃと、週末の家ご飯用に購入してみました。これで甘口濃厚で美味しければ、近場で調達出来て価格も安い、良いことづくめです。
香りは果実香主体、樽感は控えめ。カシスシロップやブルーベリージャム、所謂黒系果実香にほのかにベリーっぽさ。甘みと酸味のバランスが良く、また地域やメルロー主体な構成もあってか、濃さ、若さのわりにギスギスした感じは少なく感じられます。
口当たりはアパッシメントらしくとろりと濃厚。香り同様にあまり若さは主張しませんが、アパッシメントにしては甘みが薄いというか、酸味もそれなりにあって通常のフルボディな赤に近い印象も。余韻はブドウの皮を噛み締めたような苦味、タンニンが序盤の甘酸っぱさを引き締めてバランスよく残ります。
料理との組み合わせでは、個人的にはトマト系の煮込み肉料理など、濃い味のものと相性がいいようです。イタリアだからトマトってのは安易な話ですが、これが合うんだから仕方ない。
一方赤ワインらしい赤なので肉料理全般は間違いなさそうであるものの、ネットではスイーツやチョコレートとの組み合わせを推奨されている方も見かけましたが、自分の場合は酸味がくどく感じられて・・・。
総評としてはコスパの良いタイプですね。ちょっと濃い赤飲みたいって時にローソン行けばこのワインが買えてしまうのですから、コンビニワインだからと馬鹿に出来ないなと思ってしまいます。しかもデイリーワインに文句なしという価格なのも魅力。
勿論値段相応を思わせる、濃さで誤魔化したような弱点は無いわけではないのですが、ワインの良さって「1000円のワインでもちゃんとワインの味がする」というところかなと。当たり前の話かもしれませんが、ウイスキーだとこうはいかないんですよね。。。
ぱっと見かけて衝動買いでしたが、中々良い出会いでした。
コメント
コメント一覧 (2)
原酒や熟成、需要と供給等の都合は充分承知ですが1000円スコッチや伝統を頑なに守り続けてるのに何故か年々味が劣化していくセメダインバーボンももう少し頑張って欲しいとワガママをつい言ってしまいます。
僕の味覚がおかしいのか最近メーカーズマークとワイルドターキーのスタンダードを買ったのですがとてもストレートで飲めたもんじゃなかったです先にオールドの方の味を覚えてしまったのがいけなかったのでしょうか。
ワインとウイスキー、比較はできないとは思いますが、ワインはチリなどの新興勢力の底上げが、良い意味での競争にも繋がっている気がします。ブランドイメージを世界的に確立できているワイナリーは良いですが、それ以外は必死にもなりますよね。
一方で、ウイスキーの場合は原料より樽が占める割合が高いので、樽の質が落ちている昨今はどうしても味も。。。というのもさることながら、そもそも度数が高く癖の強い味わいを、万人向けにトーンダウンして大量生産しようとすると、今のような薄っぺらいブレンデッドにたどり着くのも、ありえる流れだなと。
バーボンなんて近年のライト化はとんでもないですね。現地ではリフィル樽を使って作るライトなアメリカンウイスキーのほうが売れているそうで、そうなると、ヘブンヒルやジムビームなどのスタンダードグレードの味わいも納得してしまいます。
ワイルドターキーが飲めたものじゃないのも同意です。メーカーズマークは元がライトなのでまあなんとか・・・という感じですが、ターキーはただただ閉口です。オールドボトルの濃厚かつスパイシーな味わいはどこにいってしまったのか・・・。
この辺のオールドの味わいは、知ってしまうと元には戻れません。どんどん値上がりしていますので、今のうちに確保しておいたほうが良いと思います。