オールドフィッツジェラルド 1970年代流通 アメリカ独立200周年記念 43%
- カテゴリ:
- アメリカンウイスキー(バーボンなど)
- ★6
OLD FITZGERALD
American Sons of St.Patrick Bottle
1776-1976 Bicentennial
1976's
760ml 43%
グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@個人所有ボトル
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(6-7)
香り:柔らかく甘い艶のあるアロマ。メープルや蜂蜜のかかったホットケーキ、ドライクランベリーを思わせる甘酸っぱさのアクセント、ほのかに焦げたウッディネス。
味:スムーズでコクのある口当たり。バニラやキャラメリゼの甘くほろ苦い広がりに、じわじわと植物感、ライトな穀物風味、軽やかなスパイス。
余韻はスパイシーでウッディ、焦げたカラメルソースと干しぶどう、ゆるく染み込むように長く続く。
柔らかい香り立ちから艶とコクのあるアロマで、オールドバーボンの魅力が備わっている。一方、味は度数や経年、そして元々の製法もあって少々緩く、テイスティンググラスに注いでストレートをまったりと楽しみたい。
スティッツエル・ウェラー蒸留所(フィッツジェラルド蒸留所)が、1976年にアメリカ合衆国独立200周年を記念してリリースした記念ボトル。
白地のセラミックボトルには、同国の歴史における重要人物や出来事が描かれており、見応えのあるデザインとなっています。
(そこにセントパトリックがかかってくる背景はイマイチよくわからないのですが・・・アイルランドをルーツにしているからでしょうか。何方かご存知でしたら教えて下さい。)
オールドフィッツジェラルドは、原料としてライ麦の代わりに小麦を使う、柔らかい飲み口が魅力とされていた銘柄です。
しかしそのブランドを生産してきたウェラー蒸留所は1992年に閉鎖。同銘柄の生産拠点はヘブンヒル蒸留所に移ったものの、1999年に火災とヘブンヒル(ディアジオ)によるバーンハイム蒸留所買収を経て生産をさらにシフト。その後、ブランドそのものは2014年に生産を終了しています。
元々、バーンハイム蒸留所で生産されていた期間も、ウェラー蒸留所時代のボトルは人気が高かったところ。ブランド全体が終売となったことで時代に限らず価格は高騰気味にあり、Very Very Old表記のボトルなんてもうちょっと貴金属か何かですか?という状態になっています。
確かにVVOは美味しいバーボンなので高騰もわからなくないですが、当時はスタンダードとして相応な評価だったバーンハイム時代の旧現行品まで良い値段になっているのは、ちょっと加熱気味だなぁと感じるところです。
他方、この失われた味わい、一度でいいから飲んでみたいという方には、今回のテイスティングボトルである独立200周年記念ボトルがオススメです。
中身は1960年代後期の蒸留ながら、デキャンタボトルで度数も通常品より低い86プルーフなのも手伝って、同時期のスタンダードに比べればそこまで高騰していません。
勿論ギャンブル要素はあるものの、今まで何度か飲んでいますがどはずれはないですね。総じて味に緩さはあるものの、香りは柔らかく、そしてオールドバーボンらしい艶やかな甘みが現行品にはない魅力として感じられます。
コメント
コメント一覧 (2)
私もこれは知りたいと思っていました。
オールド・フィッツジェラルドは他にもアイルランドに由来のあるデキャンタが複数あるので、仰るとおりフィッツジェラルドの出自から来るテーマなんでしょうね。わざわざアイルランド人の独立宣言書署名者を描いているあたりに拘りを感じます。
画像のボトル、確か熟成年数や蒸留年は入っていなかったと思うのですが、度数からするに同時代のプライムと同等なので多分6年程度かと思います。76のボトリングだとメインはちょうど70年蒸留の原酒になるかと。
かもさんでもご存知ないとなると、本当に情報がない話なんですね。
この陶器ボトルの中身はおっしゃる通り6年ものだと思いますが、使われてるのはジャスト6年でなく、たいがい幅広く6年半とか7年くらいもあるだろうという想定や、パトリックデーにリリースされたすると、69蒸留がおおいのかなと、60年代後半としました。
単純計算なら間違いなく70ですね。あとで補足を入れさせていただきます。