カテゴリ:
ICHIRO'S MALT
CHICHIBU
IPA CASK FINISH 2017
Bottle #2298/6700
700ml 57.5%

グラス:リーデルヴィノテクスピリッツ
量:ハーフショット
場所:BAR飲み@ナデューラ
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★(5-6)

香り:クリアで爽やかな香り立ち。ホップ、レモンピール、パイナップル、柑橘と独特のエール感を伴うアロマ、焦げたウッディネスにツンとした酸味のある麦芽香。

味:粘性のある口当たり。ホップ系のグレープフルーツやオレンジの香気、薄めた蜂蜜。ボディはクリアなモルト感。
余韻はスパイシーでドライ、焼酎っぽい癖やえぐみと、バチバチとした刺激を伴う。

爽やかでフレッシュなIPA樽由来の香味と、クリアでツンとした秩父らしい酒質。樽感と酒質は比較的バランスのとれた構成。加水するとIPA感が和らぎ。。。しかし若い原酒らしくえぐみ、焼酎のようなフレーバーも強くなってしまう。

様々な樽での熟成やフィニッシュで、クラフトならではのチャレンジングなリリースを手がけているイチローズモルト。今回のテイスティングアイテムもまた、あまり例のないIPAカスク、即ちエールビールのIPAの熟成に使った樽での追熟を行なった意欲作です。

イチローズモルトでは志賀高原と箕面に秩父モルト熟成後の樽を貸し出しており、両醸造所でエールビール(IPA)の熟成に使われたものが今回の原酒のフィニッシュに使われています。ビールの方まで追えてなかったのでスルーしてましたが、結構いろんなリリースが出ているんですね。おおよそですが志賀高原では半年以上、箕面では12ヶ月ほど熟成に使ったものを秩父に返しているようです。
ウイスキーとビール熟成を交互に繰り返す、他のジャンルには見られない樽のループです。
(補足:近年ではウイスキー樽熟成のワインやグラッパがあるので、同じようなループで作られたリリースが今後は出てくるかもしれません。)

秩父でのIPAカスクフィニッシュは、昨年成田空港の免税店向けとしてリリースされたのを皮切りに、今年に入ってe-powerから6年モノのリリースがあり、これで3作目でしょうか。
これまではシングルカスクでしたが、今回はシングルモルト。10樽以上のバッティングということもあり、これまでの2作の突き抜けるようなIPA感ではなく、バランス寄りでコクと丸みを帯びたバッティングらしいフレーバーになっています。
秩父系のニュアンスも残っている、バランスのとれたタイプですね。

エールとしてのIPAは完全に好みが分かれる味わいであるため、カスクフィニッシュも同様。自分はこてこてIPA大好きなので免税向けの方がヒットですが、人によっては異なりそうです。
聞いた話では、今回のカスク選定からブレンドは肥土伊知郎氏自身で行なったとのこと。免税向けについては「あれは自分の選定した樽じゃない」と、納得いくのは今回のリリースということでしょうか。
ウイスキートーク福岡のボトルもIPAフィニッシュらしいので、次のリリースも楽しみです。