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HIRSCH SELECTION
Small Batch Reserve
25 years old
Kentucky Straight Bourbon Whisky
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後3ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:艶のある濃厚で甘い香り立ち。トースト、メープルシロップ、林檎のカラメル煮、ドライベリーを思わせる酸味や、チャーオークの苦味を伴うウッディネス。充実したアロマ。 

味:とろりとした口当たり。メープルシロップの濃い甘みと焦げたオークの苦味、シロップ漬けチェリー、ダークフルーツジャム、まるで長熟コニャックのような甘みと濃厚さだが、鼻腔に抜けるパン酵母を思わせるアロマがバーボンであることを主張する。
余韻はビターで程よくドライ。柔らかいウッディネスとオークの甘いバニラ香が染み込むように残る。

25年というバーボンの熟成期間では一つの到達点とも言える、長熟のバーボンウイスキー。濃厚な飲み口で、多少ベタつきのある甘さも感じるが、加水調整によるまろやかなタンニンが心地よい。
ロックも悪くないが、このバーボンはストレートか少量加水でメローな味わいを楽しみたい。勿論葉巻との相性もGOOD。

1990年代から2000年代初頭にかけてリリースのあったプレイスインポート社のハーシュ・セレクション。
同社は蒸留所を所有せず、原酒の買い付けでリリースを行なっていたメーカーの一つ。そしてハーシュと言えば、ウイスキー愛好家の間ではペンシルベニア州の閉鎖蒸留所、幻のミクターズ蒸留所の原酒で作られているとして有名ですが、同銘柄でミクターズの原酒とされているのは16年で、その後リリースされた20年はアメリカンウイスキーで出所不明、今回の25年はウィレットだと言われています。

他方、このウィレット蒸留所も1980年代に蒸留を休止しており、その後は別途買い付けた原酒とストックを消費してのリリースを展開。今回のハーシュに使われた原酒も、そうした中で樽売りされたものでしょう。
ウィレットで蒸留が再開されたのは2012年のこと。近年は休止前のストックが枯渇してしまったのか、再開後の原酒?と思われる短熟のバーボンがリリースされています。(あるいはこれも買い付けか?)
いずれのせよ、このハーシュ25年も16年同様に今は亡き時代の忘形見ということに・・・。

テイスティングの通り、オールドバーボンの艶のある甘み、濃厚なフレーバーが実に旨い。先日紹介したエヴァンウィリアムズ23年の、ハイプルーフで背中を叩いて元気付けられるような味わいとは異なる、まったりとした飲み口だからこその酔い心地に包まれる1杯です。

以下、雑談。
昨晩はバーボンの日でした。というかバーボン以外は考えられませんでした。
日本時間5月29日早朝に届いたビッグニュース、佐藤琢磨選手による日本人初のインディ500優勝。
F1時代から応援していただけでなく、2012年インディ500、ファイナルラップでのクラッシュがあったので、尚更嬉しかったのは自分だけではないと思います。

それこそ、仕事を休んででもニュースと動画を梯子したかったのですが、それは叶わず。。。帰宅後はバーボンと、チェイサーには勿論ミルクを片手にPC前に噛り付きました。(この組み合わせ、カクテルにもあるだけに中々旨いです。)



まさに偉業、佐藤琢磨選手おめでとうございます!
それにしても、日本語実況の混乱とその後のグダグダっぷりが微笑ましいというか、いや気持ちはわかる(笑)。
月曜日、仕事始めで暗い気持ちを吹き飛ばしてくれる素晴らしいニュースでした!!