カテゴリ:
IMG_3527
GLENDRONACH
CASK STRENGTH
Batch 5
Cask type Oloroso Sherry & PX Sherry
700ml 55.3%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★☆(5→6)

香り:強いアルコールの刺激、スパイシーでミントの爽やかさを伴うウッディな香り立ち。奥からキャラメルソース、ドライプルーン、シーズニングオークの甘いアロマが開き、特に加水することでバランスがとれてくる。

味:スパイシーでハイトーン。ブラウンシュガー、ドライプルーン、アーモンドクリーム。香り同様の構成で、強いアタックの奥に粘性のある甘み。余韻はウッディでドライ、ヒリヒリとした刺激を伴い長く続く。

ハイプルーフらしい強いアタック。シェリー感は少々薄めだが、嫌味の少ないシーズニングシェリーで、加水するとまろやかな甘みのある香味を楽しめる。若くはあるが、酒質の素直さも光る1本。少量加水して楽しみたい。


グレンドロナックが2012年から毎年1~2バッチリリースしている100%シェリーカスクのカスクストレングスリリース。バッチ5は2015年のリリースで、昨年リリースされたバッチ6が最新。ファンの多い銘柄でもありますが、グレンドロナックはベンリアックらと共にブラウン社に買収されたため、今年バッチ7がリリースされるかは現時点で不明となっています。

その構成、位置づけはグレンファークラス105を彷彿とさせる、推定8~10年程度のヤングエイジのハイプルーフシェリーカスクです。
ただバッチ1~3のシェリーカスクはシェリーカスクでも、樽の内側をチャーした際に出るフレーバー、木のえぐみというかクレヨンっぽさが強く出ており、若い年数で樽感を強く出すためにシェリー樽をリチャーしたものが使われたのではないかという印象。自分は自宅での樽いじりの経験からこの手のフレーバーに敏感で、ましてシェリーのそれと混じった異物感が受け入れられず。バッチ1はウイスキー仲間からブラインドで出されて酷評、バッチ2、バッチ3も一応飲んでみたのですが、同様のイメージが変わることは無く。。。もうこのシリーズはいいやと、飲まず嫌いを決め込んでしまっていました。

それが先日、友人宅での持ち寄り会でバッチ5を飲んでみたところ、シェリー感はあまり強くないが素直なシーズニングタイプで、これまで感じていた異物感のない仕上がりになっていてびっくり。テイスティングにも書きましたが、ストレートではアタックが強いですが、少量加水するとまろやかな口当たりでぐっと飲みやすくなり、さらに良い感じ。類似のタイプとしては、タムデュー10年のバッチリリースNo,1あたりで、やはり飲まず嫌いはいけないなと、認識を改めさせられました。
DSC00003
(グレンドロナック蒸留所のツアーにて。写真左奥、初留釜のネック部分の独特な形状に注目。2005年までは石炭直火蒸留が行われていたが、現在はスチームに切り替わっている。同蒸留所ニュースピリッツは雑味が少ない代わりに麦感が強い。現行品の中では色物扱いだが、本腰を入れて作ればシェリー樽以外のリリースも光るモノが生まれそう。Photo by K67)

グレンドロナックはシェリー樽が高騰する中にありながら、シェリー樽100%リリースに方針転換し、この6年間強リリースを続けてきたわけですが、1996年から2002年までの休止期間など谷間の影響もあり、徐々にシェリー樽以外のリリースも増えてきています。
昨年は15年が終売、21年は限定生産。タンク貯蔵していなければ18年以上の原酒オンリーとなっているアラダイス18年も、今年のロットがあるかどうかというきわどいところ。精力的にリリースが続く1990年代のシングルカスクシリーズもいつまで弾が続くのか・・・。

そうした中、このカスクストレングスシリーズのシェリーカスクは、再稼動後のドロナックメインと思われる新世代。樽でマスク仕切れていない若々しく強い勢いは、荒削り感のあるリリースといわざるを得ませんが、バッチ5には新しい可能性を見出すことが出来ました。