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GLENCADAM No,82.15
The Scotch Malt Whisky Society
"Artificial cherry and Strawberry"
Aged 11 Years
Distilled 1991 Dec
Bottled 2003 Jul
700ml 57.7%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後3年程度
評価:★★★★★★(6-7)

香り:ハイトーンでクリアな香り立ち。乾いたオーク、爽やかなアロマは砂糖漬けレモンピール、奥にはドライアプリコット、スパイス。微かに焦げたような樽香とスモーキーなフレーバーも感じられる。

味:とろりとした口当たり、乾いた木材にツンと舌を刺激するアルコール感。徐々にりんごのコンポート、蜂蜜を思わせる甘み、バナナチップやナッツの軽やかな香ばしさも奥から開いてくる。
しっかりとしたボディがあり、余韻はハイトーンでヒリヒリする刺激を伴いつつ、バニラやほろ苦い麦芽風味が長く続く。

樽はリフィルシェリーホグスヘッドなど、比較的ニュートラルなものが使われたのか、パワフルでレアモルト系ハイトーンな香味の中に、らしい甘みやコクが広がる。加水すると飲みごたえは維持しつつ、香味共に麦芽系のフレーバーが開く。特に味はレモンなどの柑橘系の要素も伸びて若いなりによく出来た1本。こういうウイスキーは、ハイプルーフでも飲み飽きない。


しばらくご無沙汰しておりました、我が家で数少ないソサイエティボトルの一つ、No.82、グレンカダムです。
グレンカダムは、現行品15年が"大麦のクリーム"とも形容されるコクと華やかなオークフレーバーがマッチしたグットリリースであるだけでなく、近年ボトラーズも出来のいいものが多い。現行品の中にあってレベルの高い蒸留所であると言えます。

ではそのグレンカダムのオールドはどうかというと・・・これが絶品です。
個人的にこれというのは、水橋の22年とイントレの13年。おそらくボトリング直後はもっと強くて荒い酒だったと思うのですが、経年変化で荒さがこなれ、全体的に統一感が出たこともプラスになっていると感じます。
今回のボトルはそれらと系統が近く、味の後半の開き方、フレーバーにらしさがあるだけでなく、開封後3年でこのパワー。発売から30年くらい瓶熟しておけば、さらによくなったんじゃないかという未来へのポテンシャルを感じさせる1本でした。
惜しむらくは未開封が手元にないことなのですが。。。

写真:新しいデザインのソサイエティボトル。12色のカラーリングが特徴。

話は変わりますが、買収でオーナーが変わったソサイエティが、つい先日ボトルというかラベルデザインの変更を発表。
ラベル自体のデザイン変更もさることながら、大きな変化は色使いです。

これまでソサイエティのボトルは蒸留所名すら書かれない、今回のかダムのように統一的なモノ。最近のボトルではラベルに何かしらイラストを含めるものも増えましたが、今回はキャップシール、ラベルにウイスキーのキャラクターに応じた12色の色を割り振るというもの。
なんだか見た目が安っぽくなったような。。。と言うのが第一印象ではありますが、どのような整理でリリースが行われるのか、注目していきたいです。