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GLENFARCLAS
178th Anniversary
Taiwan Edition
(No Aged)
2016's
700ml 48.8%

グラス:サントリーテイスティング
量:30ml程度
場所:BAR飲み(GOSSE@目黒)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★(5ー6)

香り:酸味を伴うウッディーでドライな甘いアロマ。薄めた黒蜜、ドライプルーン、オロロンシェリー。奥から淡くスモーキーなニュアンスもある。

味:口当たりはドライで適度な厚み。甘いシェリー風味とサルタナレーズン、ほのかに乳酸系の酸味も感じる。
余韻は軽くウッディでスパイシー、じわじわと広がるピートを伴う。

若い原酒のニュアンスがあるが、バランスの整っている1本。加水すると飲み口はまろやかではあるが、硫黄が感じられるようになりバランスが崩れてしまう。

アジアテイストなラベルが目を引く、グレンファークラスの台湾向けスペシャルリリース。
日本やイギリスでは175周年記念ボトルが数年前に発売されていましたが、台湾では177周年や今回の178周年と、1年刻みでリリースが続いており、免税店や酒販店で購入できる模様。
近年ウイスキー市場として強い影響力を持ちつつある台湾、相変わらず凄い勢いです。

情報の乏しいボトルですが、度数が48.8%とカスクストレングスを思わせる仕様。飲んでみるとオフィシャル12年の延長線上にあるような熟成感と樽感。口当たりは起伏があり、加水調整で強く整地された印象はあまりないので、10年程度の若い原酒に20年クラスの熟成原酒をブレンドしたような、複数樽バッティングを少量加水調整、といったところでしょうか。
飲み口は105ほど荒々しくなく、ノーマルな43%加水ほどゆるくもない、適度な刺激と飲みごたえを感じ。バランス寄りの樽感から、余韻にかけてはファークラスらしい淡いスモーキーフレーバーも残っています。

一方で、樽の質は何か特別なモノが用いられたという印象は感じませんでした。
この辺は最近日本向けにいいボトルがまとまって入ったので、ハードルが上がっているのかもしれません。
そのため近年リリース全般で見てみると、ファークラスのバランス型シェリーとしては、可もなく不可もなし。リミテッドというには物足りないですが、普通に楽しめるオフィシャルボトルだと思います。