カテゴリ:
IMG_2848
The MACALLAN
Single Highland Malt
Edition No,2
C4 V372 T21 2016-02
48.2% 700ml

グラス:リーデルテイスティンググラス
量:ハーフショット
場所:BAR飲み
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ウッディーでビターだが、こってりとしたドライプルーンやオレンジママレードを思わせる甘い香り立ち。少し生木のような湿ったニュアンスと、ゴムっぽいアロマもある。

味:甘くリッチな口当たり、香り同様ドライプルーン、薄めた黒蜜、シーズニングシェリーの甘さの後で中間からスパイシーな刺激とウッディな樽感。
余韻はドライでタンニンが染み込む。湿った樽材の香りが鼻に抜け、ブラウンシュガーを思わせる甘みが長く残る。


マッカランが1年に1度リリースするようになった、リミテッドエディションの第2弾。
サントリーのプレスリリースでは、数種類のアメリカンホワイトーク、スパニッシュオークのシェリー樽を372樽バッティングしたとのこと。ラベルに書かれたコードが前回と同じ意味なら、C4は爆弾・・・ではなく、4種類の樽を使ったという意味で、ファーストフィルとセカンドフィル、あるいはサイズの違いあたりで4種類が使用されている事になります。

エディションNo,1が非常に厳しい出来だったことから、No,2もまったく期待していなかったものの、これが現行品の18年と同じくらいのシェリー感で、ウッディな中にシーズニングシェリーのこってりとした甘みが感じられる。中間から後半にかけて開く近年のマッカランらしいスパイシーな刺激とあわせ、それなりに飲めるクオリティに仕上がっているのです。
熟成年数は、前作は使用原酒が10~25年と公開されていたものの、今作は非公開のNAながら、味わいから平均15年くらいの熟成はされているように感じます。
国内市場価格から1本手軽に・・・とはいきませんが、BAR等で機会があれば飲んでみても良いかもしれません。


(マッカラン蒸留所にある麦畑。収穫を間近に控えた8月頃の景色。 Photo by T.Ishihara)

さて、マッカラン蒸留所といえば「シェリー樽」へのこだわり(拘っているというほどのクオリティが保たれているかはさておき)が広く知られているところですが、今回はもう一つ拘っているとされる、麦芽にフォーカスします。
グーグルマップで見ていただければわかるように、マッカラン蒸留所の周囲は牧場や農地(38ヘクタール=約94エーカー)が広がっており、そこでは同蒸留所に供給する麦芽が栽培されるなどしています。
こうした環境をワイン作りと照らし合わせる形で、マッカランの製造現場は「シャトー・モルト」との呼び名もあるそうです。

マッカランと言えば、かつて麦芽はゴールデンプロミス品種に拘って、蒸留所内の農地で独自栽培もしているという話がありました。
しかしそれは既に過去の話。ゴールデンプロミス自体がそもそも。。。という話もさておき、マッカランでの使用品種は更なる近代品種であるミンストレル種にシフトしています。
また、この農地1エーカーあたりの収穫量から作ることが出来るマッカランは、約1800本分である事が公式サイトで語られているものの、単純計算94エーカーでは約17万本分という事になり、同蒸留所の1年間の出荷分で考えるとまったく足りません。
加えて、マッカランにはモルティング設備がありませんので、収穫した麦芽は一度外注業者となるモルティング設備のある場所に移され、外部から買い付けた大麦と共にマッカランへ戻されるというワケです。

もちろんこれを持ってマッカランのウイスキー造りを否定するものでは無く、大量生産すれば、樽も麦も確保がむずかしくなる。「シャトー・モルト」の理想と現実という話です。
エディションNo,1の時と同様、外箱の蓋の裏にはNo,3のリリース予告があり、来年もリミテッドリリースは続くようです。
エディションNo,1から比べて味は良くなったと感じるNo,2。次はどんなキャラクター(現実か、はたまた希望か)を見せてくれるのでしょうか。