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TALISKER 
DARK STROM 
(No Aged) 
Matured in Charred Casks
1000ml 45.8%

グラス:テイスティンググラス(名称不明)
量:30ml
場所:BAR飲み(Tail)
時期:開封後1年程度
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:チャーオークの焦げ感のあるアロマ。梅を思わせる酸味を伴うスモーキーフレーバーから乾いた麦芽、干し草の植物感へと繋がる。

味:キャラメルを思わせる甘さとスパイシーな口当たり。ドライ杏、黒土、鼻抜けはスモーキー。ボディは少し細く、加水でだいぶ慣らされている。
余韻は緩く、樽材由来と思われる粘性を感じた後、スモーキーでピートが染み込み、ゆっくりと消えていく。


スモーキーでスパイシー、タリスカーがその荒々しい個性をより強くしてリリースしたというタリスカーストーム。
スカイ島の"嵐"をイメージしたリリースが好評であったことからか、その第2作として免税店向けにリリースされたのが、ヘビーチャーしたオーク樽で後熟させ、樽の個性を強めたダークストームです。

コンセプトはタリスカーの強い個性と焦がした樽のウッディネス、スパイスが融合した、さらにパワフルなタリスカー•••ということなんですが、その樽感の強さを一般向けに抑えるためか加水での地均しがだいぶ行われた印象。結果、飲み口はまろやかでキャラメルを思わせる甘さ、ほろ苦さ、奥からスパイスとスモーキーフレーバー。酒質よりも樽が勝っている印象を受けます。
それこそ以下の写真のように暴風が突きささる「ストーム」という感じはしない、暖かい時期にドバッと降ってきたスコールのような構成なんです。
(昨年主催したフォトコンテストの特別賞作品。STROM in STROM 。)

ダークストームは濃厚でわかりやすい味わいに加え、価格もお手頃とあって安定した人気のあるボトルです。
リリース当初は国内入荷が少なく、海外旅行の際に「買ってきてほしい」と頼まれたことも。ノンエイジですが熟成は10年前後の印象。樽感の上塗りもあって、若さはあまり感じません。

ノーマルなタリスカーは夏場のハイボール、肉料理と合わせるタリソーペッパーなど万能で使えるボトルに対し、ダークストームは秋から冬の少し寒くなってきてから本領発揮する1本。
ハイボールよりはストレートやロック向き、今の時期にちょうど良いですね。