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HIGHLAND PARK
ICE EDITION
Aged 17 years
700ml 53.9%

グラス:テイスティンググラス(名称不明)
量:30ml程度
場所:BAR飲み(GOSSE)
時期:開封1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)(!)

香り:乾燥させた麦芽や干し藁を思わせる、ほろ苦く香ばしい香り立ち。徐々に乾いた木、蜂蜜、林檎、スモーキーフレーバーが充実してくる。

味:ピーティーでほろ苦い口当たりと、鼻腔に届くスモーキーさ。ミディアムボディで適度な厚みのある味わい。土っぽさと乾いた植物を思わせるピートの裏には麦芽、バニラ、洋梨の甘みもある。
余韻はスモーキーで微かにエステリー。染み込むように長く続く。


ハイランドパークがリリースする神話をモチーフにしたシリーズ。
昨年まではヴァルハラシリーズとしてロキ、ソー、フレイヤ、オーディンの4神が発売されていましたが、今回はニブルヘイムがテーマ。。。なのだそうですが、正直、発表された段階ではまだ続くのかという気持ちの方が強いリリースでした。

PR資料を見ると、アメリカのコンテストで最優秀賞を受賞したとか、まあ大層な経歴がプッシュされているその中身。確かに悪くないです。
シェリー系ではなく、色合いそのままなアメリカンオーク由来のフルーティーさ・・・が広がると見せかけて、それを覆い被すように、序盤からヘザー系のピートフレーバー。このピートが良い感じの苦味と存在感で"らしさ"があり、バッティングでの多層感もある。
どの辺が"ICE"やねんという疑問はさておき、後は好みの問題ですが、完成度は充分だと感じます。

今回のリリースは、先にも書いたように酒質の部分でハイランドパークらしさのある構成、勉強のために1杯BAR飲みするのもアリだと感じます。
値段は少々しますが、ハイランドパークのオフィシャルラインナップだとこんなもんでしょう
むしろ下手にシェリー樽熟成で濃いめに振って高騰するより、近年系ではこういうタイプを歓迎したいです。

改めて考えてみると、ハイランドパークの酒質は、時代時代で厚みの違いこそあれど一つのベクトル上にちゃんとあって、過去のリリースも今のリリースも飲んでいくと、不思議とそこまで現行品に落胆せず、魅力を感じることが出来るようになると感じます。
まあ樽の影響はモロに受けていると思いますが。。。その辺は技術革新とノウハウで、おいおい解決されることを期待しています。