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WILD TURKEY
Aged 12 Years
Kentucky Straight Bourbon Whisky
2010's
750ml 101Us proof (50.5%)

グラス:木村硝子テイスティンググラス2
量:30ml程度
場所:BAR飲み(Ambrosia)
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6) 

香り:華やかでスパイシーな香り立ち、濃厚なチャーオークの焦げたようなアロマは黒砂糖を思わせる甘み、植物と微かなハーブを伴う。徐々に溶剤っぽさも感じる。 

味:飲み口は軽めだが徐々にコクが感じられ、スパイシーでパワフル、キャラメリゼを思わせる甘みとウッディな渋み、木香が濃い濃厚な紅茶を思わせる。余韻はピリッとした序盤のスパイシーさ、ほのかにハーブ、渋みは過度に残らずあっさりとしている。


いつの間にか姿を見なくなり、ラインナップから消えていたワイルドターキー12年。今回のボトルは2011年にラベルチェンジが行われる前、旧ボトルに当たる1本です。
ワイルドターキーの旧ボトルといえば、正面を向いてメンチ切っている"こっち見んな"ラベルが印象的ですが、それは1990年代に流通したもの。近年のターキーはこのラベルのようにそっぽを向いてしまっています。
また、味もどんどん薄くなっている傾向があり、ここ最近流通しているラベルはターキーのイラストがシャドウのように薄くなっているのは、その味わいとかけているのかと考えてしまうほどです。
(某酒屋は、ウチは今のターキーNAだけは絶対に入れないと豪語するほど・・・。)

さて、ワイルドターキー12年は、1980年代以前はメンチを切るどころか空を飛んでいる姿が書かれた、通称フライングターキーと呼ばれる時代のものが愛好家の間では有名です。
味わいもコクと華やかさがあって美味。かつて酒屋めぐりをしていた時は出てきたボトルに対して「えーメンチ切り~?、ターキーは空を飛んでないとね~?」なんて考えていた時代がありました。
それがいまや遠い昔、メンチ時代ですら価格もどんどん上がってしまい、ちょっと手を出しづらくなったなと感じていたところに、1つ前のそっぽ向きラベルと出会いました。

久しぶりに飲んでみると、艶やかで妖艶でウットリする味わい、という感じではないですが、スパイシーでパワフルで甘みがしっかりとあり、そこに焦げたようなウッディネス。ボディーにもコクがあり、強い樽香を受け止めてバランスを保っています。
この焦げたようなウッディネスが、所謂ターキーの特徴である製法の一つ、アリゲーターチャー由来のものなのでしょうか。現行バーボンのえぐみが強いラインナップから比べたら普通にイケてる。なかなか良いバーボンです。
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ワイルドターキーを飲んでいると、なぜかシガーが欲しくなるんです。前回8年を記事にした時も吸ってましたね(笑)。
バーボンの中でも、濃いめのタイプはシガーとの相性が良いと感じていますが、このターキーはチャーオーク由来の焦げ感、タンニン、そしてあまり果実系に振ってない味わいが、自分の中でシガーに繋がるのかもしれません。
今回はシガーの準備がなかったので、この時お店にあった唯一のシガー、コスパが高いと評判のビリガーをチョイス。
流石に軽すぎて合いませんでしたが、雰囲気は楽しめました(笑)

最近は見なくなりましたが、一時期はビックカメラでも店頭販売していた12年。こういうボトルは地方の中小規模酒販店とかだと売れ残ってたりするんですよね。
近年、スコッチだけでなく原酒の枯渇が進むバーボン。このボトルも見かけたら購入しておいて損なしだと思います。