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JOHNNIE WALKER
GREEN LABEL
Blended Malt Scotch Whisky
Aged 15 Years
2016's
43% 700ml

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後2-3週間程度
評価:★★★★★(5)  

香り:酸味のある麦芽香、ケーキシロップの甘み、干し草を思わせるほろ苦い乾いた植物感の混じる香り立ち。ほのかにスモーキーで焦げたようなアロマもあり、徐々に強く感じられる。少量加水すると麦芽香とスモーキーさが引き立つ。

味:リッチなモルティーさ、薄めたメープルシロップに梅っぽい酸味、徐々に土っぽいピートフレーバーと乾いた植物感、徐々にスパイシーな刺激が感じられる。
余韻は粉っぽい舌触りの樽感とスパイスの刺激、ほのかなピートフレーバーを感じるほろ苦くあっさりとした余韻。少量加水すると植物っぽいニュアンスは減るが、余韻にかけてドライでウッディーなニュアンスが強くなる。


2012年頃に一度終売になったものの、2016年8月末に再販となったジョニーウォーカーグリーンラベル。終売と言っても期間が短かったことや、台湾市場では販売が続いていて、並行品が流通したりと、あまり新しい感じがしませんでした。
そんな中、いつもお世話になってる日本橋のYさんから「新しいロットのサンプル飲んだけど、結構旨いぞ」と聞いており、TWD用に国内正規品を1本注文しておくかとなったわけです。

構成原酒でキーとなっているのはタリスカー、リンクウッド、クラガンモア、カリラの4種類。もちろん他にも色々使われているのでしょう。
ストレートで飲んでみると、さすがモルト100%、主張がはっきりしており、なかなかリッチな飲み口です。
比率的にはスペイサイドやハイランドモルトをベースに、ピート系の原酒であるタリスカー、カリラを隠し味に使うような構成で、飲み口はモルティーな甘みと酸味、クラガンモアあたり由来か植物系のニュアンスを強く感じ、余韻にかけてピリピリとしたスパイスはタリスカーか、ピートもじわっと広がってきます。
通常ブレンデッドモルトは繋ぎであるグレーンが使われないため、やや荒さがあったり、統一感に欠ける場合もありますが、そこは天下のジョニーウォーカー、うまーくまとめて変化がわかりやすく仕上げてあると感じます。

他方、現行品のジョニーウォーカーには赤から青まで共通してある種の”えぐみ”があるように感じられるのですが、今回テイスティングしたモルト100%のグリーンにも同様のフレーバーがあり、使われている樽(おそらく2~3回使った後のプレーンなカスク)由来のフレーバーなのかなと予想しています。

 

箱の裏側には使われている原酒の位置付けが記載されており、テイスティング入門者はこれを頼りながら飲んでも良いかもしれません。
飲み方としては、少々残念なのが、ストレートと少量加水以外が難しいところでしょうか。
メーカー側はロック、ハイボールを推してますが、ハイボールは悪くないもののこれじゃなくても。。。という印象は拭えず、ロックも最初は良いですが、寿命が短くすぐに水っぽくなってしまいます。

それこそ同じジョニーウォーカーならゴールドや、スモーキーさの強いダブルブラックのほうが飲み方に幅があると感じるかも。先にも書きましたが、このボトルはストレートで飲みつつジョニーウォーカーの構成原酒について調べながら、あれやこれやと思いを馳せる、そんな楽しみ方が良いのかもしれません。