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LAGAVULIN
Aged 18 Years
FEIS ILE 2016
Cask type : Refill American Oak Hogsheads & European Oak Ex Bodega Sherry Butts
700ml 49.5%

グラス:SK2
量:30ml以上
場所:自宅 (持ち寄り会@F氏)
時期:開封後1か月程度
暫定評価:★★★★★★★(7)(!)

香り:燻したようなスモーキーさと乾燥させた麦芽香、ドライオレンジピール、ほのかに梅っぽい酸味も感じられる。塩気を感じる海のアロマ、厚みと丸みのある完成度の高い香り立ち。 最初は思ったほど香りが立たないが、徐々に存在を主張してくる。

味:パワフルだが上品なコクのある口当たり。若干の青っぽさを伴う麦芽風味。ダシをとったスープ、塩気、存在感はあるが強く主張しないピートフレーバー。徐々に口の中にオーク系のフルーティーさ、アプリコット、蜂蜜やカステラの甘みも感じられる。
鼻抜けにヨード、燻した鰹節。余韻はピーティーで厚みがあり、後半に感じられたオーク系のフレーバーと共に長くしっかりと舌の上に残る。
少量加水するとオイリーなニュアンスが強く感じられるが、全体のバランスはストレートのほうが良い。


今年のアイラフェスティバルでリリースされた、ラガヴーリン18年。
2016年は同蒸留所にとって創業200周年の年でもあり、既に記念ボトルとしては8年がリリースされていましたが、このアイラフェスボトルもまた、実質的には200周年記念の一つとして、かなり力の入った内容のモノがリリースされたように感じます。
それこそ、毎年リリースされているリミテッドエディションの12年モノとは頭一つ以上の差がありますし、前述の8年とでは比べ物になりません。

このラガヴーリンの良さを一言で表現するなら、全体のバランス、完成度でしょう。
らしさはしっかり残しながら、熟成によって適度に丸みを帯びてなお勢いのある酒質に、樽由来のフルーティーさが加わって、ラガヴーリンとして旨いボトルに仕上がっているのです。
バッティングで得られた複雑さ、多層感も杯を進ませてくれる後押しとなっていますね。
長期熟成で酒質は削られ樽の味だけ濃くなった、どこの蒸留所ともわからないようなボトルとは大きく違う、適齢期のウイスキーとはこういうことと言えるのかなと感じました。
(ぶっちゃけもっとハデな構成かと思っていたので、ここまで上品というかバランスよくまとめてくるとは思いませんでした。)

個人的に8年は見るモノが無いわけではなかったものの、どこが200周年なのか、メッセージを感じ取ることが出来なかった中で、この18年は200年後の今のラガヴーリンの本気とも取れるような、飲んで伝わってくるモノがありました。
これで現地に行かれていたりしたらなおのこと強く感じるのだろうなと思います。
今後は200周年ボトルとして25年がリリースされるそうですが、こちらの仕上がりも楽しみです。