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CARDHU
Single Malt Scotch Whisky
15 Years Old
40% 700ml

グラス:SK2
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★(5)

香り:華やかな香り立ち。麦芽の芯やおしろいを思わせる白っぽい麦芽香と、やや若さに通じる酸味やツンとした刺激。徐々にクラッカーの香ばしさ、蝋燭、微かにレーズンのニュアンスも感じる。

味:軽くスパイシーな甘みと共に、度数以上に力強さを感じる口当たり。香り同様に麦芽風味主体だが、こちらはオールブランの香ばしさに薄めたカラメルの甘み、勢いはあるが後半は少しべったりとしていて、奥行きはあまり感じられない。
余韻はほろ苦い麦芽風味と樽材由来のウッディネス。

先日は現行品のカーデュー18年を紹介しましたので、次は15年いってみましょう。
40%加水ですが味はしっかりしており、樽の香味としてはオーキーな華やかさ以外に、少しシェリー系のニュアンスも感じられます。また、若さも微かに残っています。
18年と比較すると同じような味の強さでありながら奥行きが少し軽く、同じように作ったスープでも、15年のほうがダシが少ないというような印象を受けます。ただ、ハイボールやロックなどで飲むなら、大きな差はあまり無いかもしれません。

カーデューについては、このブログの読者の皆様には「何をいまさら」というレベルで、素性を説明する必要も無いかもしれませんが、一応お約束のテンプレート、ジョニーウォーカーのキーモルトとして有名、という一言は記載しておきます。
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現行品のカーデューを見ると、ネック部分に旗を持った人物のシルエットが描かれています。
箱の模様も現行品は全てこのシルエットに統一されていて、これはカーデュー蒸留所を現在の軌道に乗せたとされる同蒸留所3代目所長のエリザベス・カミング氏。
軌道に乗せたというか、ジョニーウォーカー傘下に入った時代というワケですが、ブレンデッドウイスキーメーカーを軸とした蒸留所原酒の融通という現在のスコッチ業界の形が確立される前の時代に、そうしたブレンド企業の傘下に入るという判断は、合理的な女性だからこそだったのかもしれません。
その他にはカーデューピュアモルト騒動とか、近年にかけて色々やらかしている蒸留所でもあるんですけど、現行品に関しては決して悪い原酒を作ってるワケじゃないんですよ。
今も昔もジョニーウォーカーのほうが有名ですが、ウイスキー愛好家の間では評価されている蒸留所だと思います。

さて、思いもかけず15年、18年、とカーデューのオフィシャルが続きましたが、こう来たら次は12年・・・ではなく、21年ですね。
21年は2013年頃にリミテッドで出たきりで、当時はウイスキー仲間から旨いという評価が出る中で、自分は美味しいけどちょっと草っぽい味やなーと思ってそれっきりでした。ところが先月某氏から21年のサンプルを頂いており、せっかくだからカーデューのオフィシャルをちゃんと経験するかと、今回の2種類テイスティングとなったわけです。
ということで、次回カーデューを更新するときは21年になります。