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YAMAZAKI MIZUNARA
Japanese Oak Cask
Bottled in 2013
700ml 48%

グラス:グレンケアン、SK2
量:30ml以上
場所:自宅(いただきもの)
時期:不明
評価:★★★★★★(6)

香り:非常に華やか、乾いた木や草のトゲトゲしさとソフトクリームのような甘いアロマ。新築というよりリフォームした家の新しさと古さが混じったような香り立ち。徐々に干し柿、サルタナレーズンなどのドライフルーツを思わせる果実香が開いてくる。

味:スパイシーでウッディーな口当たり。木材のエッジの立った風味が舌をちくちくと刺激し、古い畳のような香りが鼻に抜ける。ほのかにドライアプリコットや干し柿を思わせる酸味と果実味、乾いた麦芽の噛み応え。
余韻はドライで果実味や甘みはすぐに無くなり、木材を思わせる乾いたウッディネスが長く残る。


最近リリースがほとんどなくなってしまった、サントリーのミズナラ樽熟成原酒。
今回テイスティングしたボトルは2013年ボトリングで、このシリーズのリリースは2014年を最後にリリースされていません。
ファーストリリースの2009年バージョンの記憶を紐解くと、ミズナラの木材感や酒質がライトになった印象こそあるものの、現行品では響17年や21年に感じる華やかな香味と、このミズナラ原酒の影響をリンクさせることが出来ると思います。

ジャパニーズウイスキーブームも手伝ってか、ミズナラ樽は独自のステイタスを確立した状況にあるといえます。
それこそ「ミズナラ」と名が付けば、ウイスキーの格が1役上がるようなブランドイメージ。
しかし最近のサントリーのミズナラ原酒は、サントリーがミズナラ樽を使い続ける中で独自に発展してきた、いわばサントリー味であって、全てのミズナラ樽がこうなるとは限りません。
サントリーのミズナラ原酒も、1990年代頃ボトリングの頃のものと現在のものとでは、木香の毒々しさというか、乾燥させた草のようなクセがライトになったように思います。 これがサントリーが言うところの白檀やお香の香りなんでしょう。

以下持論ですが、ミズナラ原酒は華やかさが強く、たまにとんでもなく素晴らしいボトルもあるのですが、おおよそボディのコクや奥行きが弱い傾向にあります。それ単体で飲むより、その点を底上げできる良質なシェリー樽原酒とのバッティングをしてこそ真価を発揮する、シングルカスクよりブレンド向きではないかなと。後は隠し味にピーティーな原酒も少量ほしいですね。
今回、ちょっと残ったミズナラ原酒にシェリー樽原酒を加えてみました。序盤に感じたドライで木材間が強くなっている部分が上手くカバーされ、これだよこれ、と感じるバランスの良い味わいに。 やはり相性バッチリです。

これをもって「ミズナラなんて単一樽で出すんじゃねーよ」とディスるつもりはありません。個性を楽しむのがモルトという点では十分役目を果たしています。一方で、完成度やバランスを求めるならば、響の17年以上は素晴らしいってことに帰結するわけです(笑)。