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MACALLAN
RARE CASK BLACK
2015's
700ml 48%

グラス:テイスティンググラス
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(ウォッカトニック)
時期:不明(比較的最近の開封)
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:リッチなシェリー香と華やかな木の香り。ドライプルーン、カカオチョコレート、微かにハーブ。時間とともにオロロソの香味とほのかな土っぽいニュアンスも感じられる。

味:まろやかな口当たりからシェリー樽由来の甘み。黒蜜、ドライプルーン、コーヒーチョコレート、徐々にウッディーな苦味が開いてくる。ボディは厚みがあり、複数樽バッティングらしい多層感のあるフレーバー。バランスも良い。
余韻はピリっとした軽いスパイス。長くリッチな甘みとほろ苦さ。心地よくドライ。

マッカランが昨年免税店向けに発売した、レアカスクのブラック。1824マスターズとして同時期に発売されたマッカランレアカスクの上位グレードに当たります。
赤と白のラベルで同時期に発売された通常のレアカスクは、30年以上の原酒を含む16種類の原酒を使ったノンエイジ仕様。このボトルはそれよりもさらに古い、1945年頃に蒸留された、ピートを炊いて仕込んでいた時代の原酒を一部使用したことで、スモーキーな要素をまとった仕上がりなのだとか。樽構成としては、アメリカンホワイトオークとスパニッシュオークのファーストフィルシェリー樽、計100樽が使われています。
実はテイスティングした時、リリースされていたことはおろか、原酒構成も知らずに、「こんなの出てたの?どうせまた免税向けで無駄に高いんでしょ~?」と軽口を叩きながらテイスティングしました。 

一言で、近年リリースとしては上質で美味いマッカランです。
体感での熟成期間は20年程度。シェリー感はマッカランシーズニングシステムのそれで、60年代以前のそれとは異なる近年系です。
リッチな飲み口でありながら嫌味や引っかかりが少なく、それでいてボディに強さがあって飲みごたえも感じられるバランスの良い仕上がり。この辺はマッカランの「加水」でこそ輝く酒質と、複数樽バッティングによるブレンダーの技と言えそうです。

他方でレアカスク・ブラックの最大の売りとも言えるピーティーさ、スモーキーさはというと・・・少し土っぽくほろ苦いニュアンスは感じられたものの、明確にスモーキーという構成ではありませんでした。
今回はハーフショットテイスティングですから、確証をもっては語れませんし、意識して飲めばまた違うのかもしれませんが、原酒を使ったことは間違いないのでしょうけれど、それが100樽のうちのどれ程なのか。相当希釈されてしまっている気がします。
(そもそも1945年蒸留の原酒は、70年熟成であり、熟成期間で穏やかになっていくピートがどの程度残っているのかも・・・。)

価格は450ドル、相変わらずの強気な値付け。これが2万円くらいならスペック、バックストーリー的にも買いというか、売りやすいボトルなんでしょうけれど、マッカランを飲むうえでは「これなら○○と大差ないし安い」というような考えはしないほうが良いんでしょうね。
車で言えばベンツとカローラみたいなものか(笑)。