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BENRIACH
Tokyo International Bar Show
Aged 36 Years
Distilled 1975
Bottled 2012
Cask type Hogshead #7228
55.5% 700ml

グラス:シュピゲラウ グランドテイスティング
量:30ml程度
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:淡いオーク香主体の香り立ち。最初は草っぽさとケミカルなニュアンス、徐々に桃缶シロップを思わせる甘み、さらに時間経過で所謂トロピカルフレーバーが開いてくる。

味:口当たりは高度数らしくハイトーンでオーキーな華やかさと甘み。りんごのコンポート、白桃を思わせるフルーティーさが開いてきて、ハーブ、樽材由来の苦味が後に続く。
余韻はスパイシー、香り同様若干のケミカルさ、乾燥した麦芽と華やかなフルーティーさが長く残る。

お久しぶりな東京バーショー向けベンリアック1975。
ウイスキー仲間主催のホームパーティーでのテイスティング。S兄さんの持ち込み。2012年のリリースではナンバーワン候補という声もあるボトルです。
当時の自分は「ベンリアックらしいフルーティーさのあるボトルだけど、浮ついた印象もある」という評価。改めて今飲んでみると、当時浮ついた要因として感じられた、ケミカル系のフレーバーが思いのほか強く感じられるものの、やはりらしいフルーティーさが主体的で、ベンリアック好きが好む白っぽい桃系のフルーツ感が印象的でした。

2012年を思い返せば76トマーティンが最後の輝きとばかりにいくつかリリースされ、それ以外にもベンリアック、グレンドロナックなど、今や遠く彼方に旅立ってしまった銘柄はまだ手の届く範囲にありました。
GMもロングモーンやストラスアイラの30年をリリースしてましたし、某所にはケルティックのロングモーンが在庫として残っていた。長期熟成モルトが比較的手軽に手に入る最後の時期だったようにも思います。
2016年の今、このボトルが2012年のナンバーワンであるか、それを比較する理由もないので断定はしませんが、昔懐かしいベンリアックの姿であることは間違いありません。

1970年代のベンリアックに共通する傾向として、グラスに置いてから香りが開くまで時間がかかるように思います。それこそ1時間とか置いておくとすごいことになる。
もしこのボトルをBARで飲むときは、開栓時期も確認された上で、直近の場合はグラスの中で別な1杯を飲む間くらい待たせておいても良いかもしれません。