カテゴリ:
 
LEDAIG
Bar Lounge I
10th Anniversary
Aged 9 Years
Distilled 2005 Sep
Bottled 2015 March
700ml 50.2%

グラス:創吉テイスティング
量:30ml程度
場所:非公開
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★(5-6)

香り:ツンとした刺激、フレッシュでクリーン、燃え尽きた木のような灰っぽさ、グレープフルーツとレモンピール。ピーティーでスモーキー。微かに消毒液のニュアンスも感じられる。

味:口当たりはエッジが立っており、樽感もまだ荒さが残っている。特に中間から後半にかけて強くピーティーで燻した麦芽の香ばしさ、グレープフルーツの皮、若干のアーシーさもある。
鼻抜けはスモーキーで柑橘系の爽やかさ。余韻はドライでスパイシー、ピーティーでほろ苦く長く続く。

新小岩のBAR Lounge Iさんが、同店の10周年を記念して少量ボトリングしたボトル。
実は自分はお店に行ったこともなく、マスターと知り合いというわけでもないのですが、テイスティングの機会に恵まれました。
口開け直後なのでエッジは強いですが、貝殻や灰のようなニュアンス、ヨード香とは異なる消毒薬の香りが独特で、オーク材由来のレモンやグレープフルーツの柑橘系を思わせるフレーバーがアクセントになっています。ストレートも良いですが、ハイボールで美味しくいただけるモルトだと思います。

最近、ボトラーズが保有するアイラモルトの在庫枯渇が著しく、その価格は青天井。アイラ系のモルトを個人でボトリングするのは、たとえ若い原酒であっても非常にハードルが高くなっているのだそうです。
そんな中、注目を集めているが若いレダイグ。BARなどからボトリングのオファーも結構来ているのだとか。
元々レダイグは、オフィシャル旧ボトルの7年が安い割に旨いと評判で、下手に1970年代蒸留に手を出すより、近年の短熟のほうが出来が良い蒸留所だと感じています。
レダイグの酒質はボディが厚いとかそういうものではなく、ナチュラルな傾向が強いものです。そのためピートもダイレクトに感じられる傾向があり、長熟になって樽香がしっかりついたものより、10年前後の若い樽のほうがバランスもとれていて、第一の飲みごろと言えるのではないかと思います。

レダイグ以外には、ラフロイグに近い印象を受けるエドラダワーやアンノックのピーテッドもあり、一時期ボウモアに似ていると話題になったアードモアもピーテッドモルトに力を入れている蒸留所。アイラが無ければその他があるじゃない。
ってことで、今後はその他のピーテッドモルトにスポットライトが当っていきそうですね。