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信濃屋がリリース予定の日本向けオフィシャルプライベートボトリング、グレンロセス1998。
色からしてバリバリ濃厚な近年蒸留のシェリーカスクなのですが、サンプルを飲んでみて「なるほどこれは良いな」と、良い意味でびっくりしました。
先日の京都ウイスキーフェスティバルでは、信濃屋ブースに試飲ボトルもあったようなので、飲まれた方もいらっしゃるのではないかと思います。(週末の秩父祭にもブースが出されるようなので、ひょっとしたらそこにあるかもしれません。)
 
その香味は、つい先日発売された山崎シェリーカスク2016と同じ系統の味がする、プルーンやレーズンチョコレートの甘み、香木を思わせるウッディーさを備えた濃厚なシェリー風味。中間の多彩さはシングルカスクである以上やや単調ではありますが、不足を感じるほどではありません。
余韻はドライでタンニンの渋み、カカオやダークチョコレートを思わせるビターな甘さが長く残ります。
 
グレンロセスでスパニッシュオークシェリー樽は珍しい仕様とのことで、確かに直近でリリースされてきた中でも、系統の違う仕上がりだと感じます。
狙ったのか偶然か、グレンロセスは比較するのにおあつらえ向きとも言える、同じくシェリー樽熟成で濃厚な1本がキングスバリーからリリースされたグレンロセス2004-2015 シェリーパンチョン樽熟成。
近年蒸留の濃厚シェリー系としては悪くない、むしろ良い出来として先日投稿していますが、こちらはアメリカンオーク樽という話で、どちらも非常に濃厚なシェリー系ながら、比較して飲むとその差がはっきりとわかるように思います。
 
近年のシェリー系に復活の息吹を感じている中で、さらにまたレベルの高いボトルが1本。
こういう動きがさらに加速してほしいなと感じています。