カテゴリ:
RIMG0131
NIKKA WHISKY
YOICHI 2000's
500ml 57%
 
【ブラインドテイスティング】
地域: ジャパニーズ
蒸留所:余市
熟成年数:5〜10年程度
蒸留時期:2000年代
樽:リフィルバーボン
度数:60%程度
評価:★★★★★(5)

香り:乳酸系の若い香り、ヨーグルト、焦げたピート、ニューポット。ヨードのニュアンスはあまり感じない。

味:パワフルな口当たり、ピーティー、香り同様コゲ感あり、松の木、ドライアップル、微かにワクシー。
ボディは厚く後半に蜂蜜を思わせる甘みの盛り上がり、余韻はピーティー、アルコール感強くヒリヒリする。

総評:若くピーティーでハイプルーフ。ボディのある酒質で、これが熟成すればどんどん良くなっていきそう。


Wemmyさんからのブラインドテイスティング2問目。1問目はこちらから。
ルールも変更なし、ノーヒント、縛りなしのブラインドです。
今回はイメージ通りの結果で一安心。余市の若いボトル、たぶん蒸留所限定の5年か2000’sのどちらかだろうなと思っていたので、余市の最近の姿と自分のイメージにズレが無いことが確認出来て良かったです。また、興味がありながらも飲んだことが無いボトルでしたので、その経験も収穫でした。

このボトルが販売されたのは2015年の4月頃、同じく発売された1990’sと1980’sは、それまで販売していた5年刻みの限定品用原酒の在庫から対象原酒をブレンドしただけだったのか、あっという間に姿を消してしまいました。
2000’sは2000年から2009年頃にかけて蒸留された原酒が使われており、熟成期間としては5~15年のバッティング。樽構成はリフィル系が多いのか、ニュートラルな樽感で最低限角が取れた程度の風味、すなわち若さが強く感じられます。これは自分が飲んだ中では、現行品の余市NAで感じられた風味と共通する要素でもありました。
酒質そのものの味としては、メーカーのコメントそのままに、ヘビーで重さがあり、焦げたようなニュアンスもある。これだけ読むとまさに余市のハウススタイルです。
このボトルを単独で飲んで美味しいとは言い難いですが、蒸留所の個性、酒質のニュートラルな部分を味わう教材としては、蒸留所限定品の務めを果たしていると思います。

なお、余市の蒸留所限定品は昨年12月頃からリニューアルし、2000’sに加えて55%でNA仕様のシェリー&スウィートとピーティー&ソルティ、そしてウッディー&バニリックが販売されています。
これらは一度爆買い対象となって売り切れたようですが、2~3月頃から再度供給が開始されるという情報もあります。新しい蒸留所限定も飲んでみたいですね。