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LONGMORN 
"Centenary" 
25 years old 
Distilled 1969 
Bottled 1994 
45% 700ml 

【ブラインドテイスティング×2】
蒸留所:ベンリアック→ロングモーン
蒸留時期:1970年前後
ボトリング:1990年代頃
熟成年数:30年→25年
度数:46%前後
評価:★★★★★★★★(8)

香り:ややドライなオーク香主体だが、香りそのものに艶があり、バブルガムを連想する。
から熟したパイナップルや黄桃などのフルーティーな甘さとほの かな酸味、麦芽の香ばしさ、微かに乾いた木材、 非常にバランスが良い。

味:香り同様にオーク香主体のフルーティーさが前面にあるが、香りで感じた印象より味は滑らかで厚みがある。
ドライパイナップル、アプリコット、蒸かした芋の甘味。麦芽風味は微かにママレードのほろ苦さを伴って、後半にかけて広がっていく。
フィニッシュは華やかでオーキー、トロピカルフレーバーを伴う黄色いフルーツ。長く続き鼻抜けも素晴らしい。


ウイスキー仲間のGSさんからのブラインドテイスティング。
ロングモーン蒸留所の100周年記念ボトル。味の素晴らしさ以上に、センスの悪いキンピカラベルは一度見たら忘れない(笑)。
×2となっているのは日を置いて2度出題されたためで、1度目の回答はベンリアックを、つい先日の2回目はロングモーンを選んだということ。
1度目は「なんていうか同じニュアンスあるよね」って話に落着き、2度目は無事に正解。
ただ問題なのは、2度目であっても同じ酒を飲んでいたという認識が無いまま回答していたことで、ラベルは忘れないのに飲んだ経験とは結び付けられていなかった。
すまんGSさん。でもスペックはほぼ正解したから許してほしい。

このセンテナリーのロングモーンの素晴らしさは、なんといってもバッティングと加水の妙。ロングモーンのオフィシャルリリースは種類がそれほど出てない中で、センテナリーという希少価値を除いても、このビンテージでのそれはめちゃくちゃ貴重です。
シングルカスクに比べて個別の個性は均一化される部分もありますが、完成度という点では本当に素晴らしい働きをすると感じざるを得ない味わい。荒さは程よく整地され、厚いボディと複雑さがしっかりあります。

もちろん現行の原酒をいくら混ぜてもこうはならないワケで、1960年代のアドバンテージがあるからこそ。当人の「ロングモーンかくあるべき!」というセリフには全力で賛同です。
素晴らしいボトルのテイスティング機会を何度もいただき、本当に感謝です!