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前編ではコルクを折らずに抜くためのコツをまとめさせていただきましたが、どんなに慎重に抜いても折れてしまうのがコルクです。落としてしまうのは極力避けたいですし、万が一落としてしまったら・・・?
ここではコルクが折れてしまった場合の、一般家庭にあるものを使った対処法を紹介します。

コルクを折らずに抜く方法と、折れてしまった場合の対処方法(上) は以下からどうぞ。
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1045490225.html 



【必要なモノ】
・ワインオープナー(簡易タイプ)
・カッターナイフ
・菜箸

【コルクが折れてしまった場合】
折れたコルクの状態が「きっちり張り付いているか」、「ゆるゆるで今にも落ちてしまいそうか」どちらのケースであるかでその後の対応は異なりますが、まず必要なのはワインオープナーです。
ここではやたらと凝ったギミックのモノは必要なく、ソムリエナイフに付属するような純粋なオープナーでOKです。シール材をカットする作業を考えると、安物でもいいのでソムリエナイフが手元にあればベストです。
以下のような2枚刃一体型オープナーを使用するのもアリですが、そもそも一般家庭にはないだろうということや、ウイスキーの場合ボトルによってコルクの直径が合わないケースもあります。っていうか高いw
持っていて損はありませんが、自分は使ったことはありません。



①コルクがきっちり張り付いている場合。
コルクが折れるケースで最も多く、実は対応しやすいケースです。
コルクが張り付いているということは、ワインオープナーを刺してもコルクが落ちにくい状況にあるということです。
まずはワインオープナーを確実に貫通させるところまでがステップ1です。
ボトルは立てて作業するより、横向きにして作業したほうが、コルクが落ちてしまうことを防ぎやすくなります。また、横にしたボトルに対して真横に力をかけていくのではなく、オープナーだけ空転させるようなイメージで、押し込まないように刺していきます。


さて、オープナーが刺さったので、後は引きぬくだけ・・・と思って乱暴に抜くと、オープナー回りの部分だけがズボっと抜けて、コルクの大部分がボトルに残り、砕けたコルク片がボトルの中に・・・正直、目も当てられません。
これはコルクが脆くなっている状況でよくあるケースですが、これを避けるために使うのがカッターナイフ。ここからがキモであり、ステップ2です。
写真のように、大きめのカッターナイフの刃先1ピースを折って使います。(手を切らないように注意してください。)
ワインオープナーが刺さった状態で、この刃先をコルクとボトルの間に刺していき、双方の接着をはがしていきます。カッターナイフの刃先を使う理由は、これが一般家庭にある中で一番鋭利でコンパクトな刃物だからです。これ以上のものがあれば(たとえばトーンナイフとか、メスとか)そちらを使っていただいても構いません。

小さいサイズのカッターならそのまま使う選択肢もあります。
しかしワインオープナーが刺さっていてコルクが落下しにくいとは言え・・・乱暴に刺すとコルクが砕けてしまう可能性があるため、慎重に作業します。
オールドボトルのコルクは先端部分が痩せていることが多いため、刃先が下まで貫通しなくても効果はあります。コルク周りの接着をはがしたら、刺さっているオープナーでゆっくりと力をかけて抜いていきます。これをやっておくとほとんどコルク片を残さずに抜くことができるはずです。
その他、付着している汚れなどは、ウェットティッシュや清潔な布巾で拭き取ってしまいましょう。



②コルクがゆるくて今にも落ちてしまいそうな場合。
前者に比べてはるかに難易度が高いケースです。正直、 このケースは前回特集した「コルクを折らないコツでちゃんとケアしていれば抜けることが多いので、 そこで無くしてしまいたいのですが、 万が一陥ってしまった場合に備えてここに対応方法を書きます。

このケースではコルクにオープナーが刺さるかどうか、 これが最大のポイントになります。
ゆるゆるになって今にも落ちそうなコルクは力をかけるとすぐに落 ちてしまいます。
ボトルを斜めにし、 液面でコルクを支えながらオープナーを刺していきます。 コルクを刺す方向もまた、 コルク面に対して垂直ではなく気持ち斜めに刺します。 これはワインなどでも使われる、古酒のコルクを抜く際のテクニック と同じです。
この時多少漏れてしまう可能性もありますが、 気になる場合はあらかじめ下にロックグラスなどの安定した大ぶり の容器を用意して回収しましょう。 
ルクに縫い針を刺したり、 ジェルタイプの瞬間接着剤や両面テープを付着させて、 そこを支える起点にするという手もあるにはあるのですが、 落ちてしまったらそれこそ目も当てられないので、 お勧めしません。まぁやっても縫い針くらいでしょうか。


いよいよオープナーが刺さらず、コルクも落ちそうだとなったら、いっそ落としてしまうのも手です。コルクが折れてしまった場合の最終手段ですが、そのまま残すわけにはいきません
また、下手にぐずぐずやってコルクがウイスキーの中で砕けてしまうよりは、そのまま落としたほうがまだマシです。

コルクを落としてしまった場合は、まず清潔な別容器にウイスキーを移し替えます。元のボトルを破棄するなら、別ボトルに移した段階で終了となりますが、ここでは元のボトルを活かす方向で作業を進めます。
一時的なモノなので、移行先は清潔で匂いがつかないものであれば何でもよく、ミネラルウォーターのペットボトルでOKです。無い場合はひとっ走りしてコンビニで1リットルのミネラルウォーターを購入してきましょう。


ウイスキーの中身を別容器に移したら、空のボトルからコルクを取り出す作業に移ります。
正直これは、砕くしかありません。
菜箸などの細長いものでいくつかのパーツに砕き、そこにミネラルウォーター(あるいは入っていたウイスキー)を入れてボトルの内部を洗浄します。入っていたウイスキーを使うほうが、ミネラルウォーターより味の変化はないと言えますが、使った分は気持ち良くは飲めません。また、
この後のステップで共洗いするため、どこまで気にするかで決めてください。
砕いたコルクを流し出したら、最終ステップとしてもとのウイスキーそのものをボトルに入れて共洗いをします。700mlに対して30〜60mlあれば充分。共洗いに使ったウイスキーはグラスに注いで飲んでしまいましょう 。悲しいですが最小限の犠牲というやつです。
綺麗になったボトルにウイスキーを戻し、作業は終了です。


①に対して②は完璧に最終手段であり、目新しいものでもないと思いますが、前編でのコツと合わせて使うことで、最終的にはほとんどのコルクを落とさずに抜けるものと思います。
また、そもそもコルクの折れやすいオールドボトルを開封する場合等では、抜いたコルクが使えるケースは少なく、替え栓の用意は必須となります。つまり、最悪落とさず抜ければOKという考え方になります。
なお、オールドボトルの場合は、現行品のコルクよりも少しだけ直径が広いタイプが採用されていることが多く、開封に当たっては通常のウイスキーコルクのスペアはもとより、合わない場合に備えてワインコルクを準備しておくのが良いと思います。
以上、参考になりましたら幸いです。


蛇足:本当は一連の流れを撮影しておいた資料があったはずだったんですが…。画像フォルダが行方不明で諦めてワザとコルクを折って撮影しました。撮影のため少々手荒にやったところ、コルクが崩れかけてヒヤヒヤしました(笑)。
画像が見つかったら差し替え、追加をさせていただきます。