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今更ですが、飲んでなかったキルホーマンの10周年記念。
10周年なので2005年蒸留の10年ものかと思いきや、それを一部含むマルチカスク。
オーソドックスなアイラという感じで、荒さの残る熟成感に、香り、味共に塩気が強く感じられました。

KILCHOMAN
10th ANNIVERSARY RELESE
Only 3000 Bottle
700ml 58.2%

暫定評価:★★★★★(5)

香り:刺すような鋭いピートフレーバーに、バーボン樽由来の甘さとシェリー樽を思わせる酸味、バッティングらしく複雑さが感じられる。荒い塩気と昆布だし。乾いた麦芽のアロマもある。

味:荒さの残る若々しくフレッシュな口当たりに焦げたピート香。微かにシェリーのニュアンス。甘さと香ばしさ、そしてピートのほろ苦さ。奥にはバーボンオークのバニラやフルーツ感も見え隠れする。
鼻抜け、フィニッシュともピーティーでスモーキー。舌の上に塩気と微かにオークフレーバーを伴う余韻。

飲んでみると短熟を含む複数年、複数樽のバッティングらしく、若々しいアタックに熟成由来と思える奥行きがあり、オフィシャルのカスクストレングスとしては可もなく不可もなく。
キルホーマンの5年以上のバーボンカスクはラフロイグに共通する要素を感じていたのですが、今回のボトルはどちらかと言うとカリラに近いかなと感じました。

2009年にはじめての3年ものがリリースされてから6年、様々なリリースを繰り返してキルホーマンは生き残りました。月日がたつのはなんとも早いものです。
そういえばあの時の記念ボトル(キルホーマン3年46%)は、生臭いと酷評されていた記憶があります。
10周年記念ボトルはそれほどでもありませんが、高望みしすぎたか、せっかく10周年を記念するならもう一押しほしいかなと言う印象は否めませんでした。