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パワプロ的に言えば「安定感⚪︎」のステータスを持つカリラ。
飲んできた範囲で語るなら、ここ数十年間の味のブレが最も少ない蒸溜所ではないかと思います。
安定して70点を取り続けているこの感じ。今回は比較的近年蒸留の短熟で誤魔化しの効きづらいスペックですが、その分上述のらしさのある、外連味のない味わいを楽しめました。

CAOLILA
Distilled 1995
Bottled 2005
Cask No 12401
For Sandro al Navile
(For Sandro Montanari)
700ml 46%

評価:★★★★★★(6)

香り:焦げた木材の香りとシトラスやレモンピール、柑橘系のフルーツの爽やかさ。
灰っぽいピート香、塩素、透明な海の潮風。微かなオーク香もある。

味:スムーズでコクのある口当たり、透明感があり素直な味わいでもある。
オークの旨み、レモンシロップ、ヨード余韻にかけて塩気が強く出てくる。
余韻は長く、ピーティーでスモーキー。香ばしい麦芽風味も。

全体的にバランスが良く、カリラとしてレベルの高いカリラ。
透明感のある味わい、アイラらしいピート香、酒質、樽感、そこに加水が良い仕事をしている。
若いカスクはむやみにカスクストレングスで出さずに加水したほうが良いということを、如実に現している味でもある。


イントレことインタートレードのカリラ・・・と見せかけて、実はラベルを復刻させたプライベートボトル。
ザガッティ氏と並ぶウイスキーコレクターであるSandro Montanari氏が、自身が営業するレストラン(Trattoria sandro al Navile)向けにボトリングした1本で、樽の出元はハイスピリッツ社の模様。
何種類かリリースされており、カリラもビンテージ違いが存在します。