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昨日はウイスキー仲間と武蔵新城でベトナム料理を堪能した後、川口のアラサイドをハシゴ。
アバウトな店構えとは正反対に料理はコスパも質も素晴らしい。ウイスキーブログでなければ食べ歩きブログよろしく記事が皿の写真で溢れていたところです。酒のほうは結局通算でビール3杯、ハイボール1杯、ストレート1杯しか飲んでないので、帰ってきてからフィニッシュの1杯を投入(笑)

先日、オークションで購入したところ、届いてみたら不良品だったので購入し直した白馬デラックス。
新しく届いたボトルを開けてみたのですが、あれ、これあんまり状態良くないんじゃね? 疑惑。
少なくとも開封済みで届いたボトルの注ぎ口から嗅いだ香りのほうが良かったような・・・。

オールドボトルに手を伸ばす以上は劣化等のリスクは織り込み済み
また、原理はよくわからないのですが、口開けは香りが"引きこもっている"ケースが多々あります。
主に甘みが感じられない事が多いですね、後は全体がぼやけてしまっていたり。
これらは時間を置くと改善されることが多く、1週間ほど放置して改めてテイスティングしてみたところ、ある程度改善が見られました。

WHITE HORSE
Aged 12 years
Deluxe
43% 750ml
1980's

評価:★★★★★★(6)

香り:カラメルソースを思わせるどっしりとした甘苦さと、土っぽさ、たき火のような強いスモーキーさ。奥には微かに麦芽系の柔らかい香味も見え隠れするが、複雑さはあまりなく直球一本槍。

味:とろりとした口当たりで濃厚、ピーティー、カラメルの甘み、微かにレーズン。
ボディーはあまり厚みはなく、本ボトルに関しては樹脂系の違和感が少々、余韻はスモーキーでビター。

ラガヴーリンをキーモルトとして開発、1980年代後半頃に販売されたホワイトホースの上級品。
それってローガンじゃんってツッコミは・・・まぁこの時期のローガンよりも味が濃い・・・かな。
強いスモーキーさ、はっきりとラガヴーリンを思わせる個性があり、どっしりした味に反してややボディに薄さは感じますが、手軽に当時のラガヴーリンを感じることが出来る点は評価に値する1本です。
ストレートで飲む分には上述のボディの軽さはあまり気になりませんが、ハイボールにすると中間以降の味が薄く感じるので濃いめに作るのがお勧めです。

ホワイトホースのキーモルトは、主にラガヴーリン、クライゲラヒ、グレンエルギンの3種類。
1960年代、1970年代初頭まではラガヴーリン主体(あるいは結果としてラガブーリンの影響が強い)の構成だったものの、その後ブランドが多様化したり、拡販路線によりライトタイプの市場を意識した結果、香味に変化が見られます。
1970年代、特に1970年代初頭以前に流通したラベル違いのボトルはスモーキーさが強く際だった個性を感じます。他方で、1980年代にはいり、馬ロゴが小さくなったあたりのボトルは、760ml仕様であってもだいぶライトタイプになっています。
まぁこの辺の話はホワイトホースのオールドをUPするときに、改めて書かせて頂くとして・・・。

1980年代中頃から後期頃、12年デラックスを含む、主要なモルトが異なる以下3種類のブレンドが販売されます。

・ホワイトホースマイルド (クライゲラヒ)
・ホワイトホースエクストラファイン (グレンエルギン)
・ホワイトホース12年デラックス (ラガヴーリン)

この3種類では格段にデラックスの出来が良いのですが、エクストラファインは外観が素晴らしく、藍色の下地に金の縁取り、そこに大きく書かれた白馬の絵が美しい。イヤでも目を引くボトルは、BARのみならずギフトでも重宝されたと聞きます。味も悪くなかったですし。
マイルドは・・・個人的にホワイトホースの系譜はピーティーなブレンドにありと考えて居るので、ここではノーコメント。
デラックスについては上述の通りの構成ですが、当時1980年代後半、だいたいのブレンドはライトタイプになっている中で、これだけリッチなピート感のあるブレンドを出してくるのは驚きです。

このボトルの流通期間はそこまで長くありませんでしたが、タマは多かったのか今でもそこそこ流通が見られます。
オールドラガヴーリンを飲みたいと思ったら、まずこのボトルを試してみるのは、オススメですよ。