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休肝日をとることにしました。それも珍しく2日連続で。
島地勝彦著の「バーカウンターは人生の勉強机である」を読んだところ、その中には何度か「喉頭癌で大切な友人を3名も亡くした」の記述があって、豆腐メンタルなくりりんはすっかり弱気モード。
そうだよなぁ、酒飲むってのは適量でもリスクがあるもんなぁと。
本来は飲む気満々だったわけですが、帰宅も24時を回っていて遅かったし眠気もあった。
今夜は頂いたコメントとメッセージを返したら寝てしまおうと。
そんなわけで2日続いてしまいましたが、今回もテイスティング以外の投稿になります。


さて、もったいぶるほど情報は集まってないので、さくっといきましょう。
アイラの女王ことボウモアから、ミズナラ樽熟成の1本がリリースされるという話です。
最初はウワサとして公開しておりましたが、割とガチのようなので少々トーンは変更しております。(6/26) 

BOWMORE MIZUNARA
750ml 53.9%
Only 2000 bottles

スコッチでミズナラ樽を使った商品を出したのは、シーバスリーガルが最初だったと思います。
あれは全てがミズナラではなく、しかも我々が…少なくとも自分が認識する「ミズナラ香」とはほど遠い出来でした。

そこに今回、ミズナラ樽で熟成させたボウモアです。
本数は2000本限定。ラベル表示の容量から北米向けで、メインで絡んでいるのはサントリーではなくデビルズカスクと同様の流れ。価格は抑えめ・・・なんていう話もあります。
また、ボウモア蒸留所にはサントリーが使ったミズナラ樽が運ばれてきており、実際に原酒が熟成されているという話もありました。
ラベルのデザインとか色合いとか場末のPUBの看板のようで、個人的には飲む前から戦意喪失気味なのですが、果たしてコレがどこまで本当なのか、若干疑問は残っています。知人の業者等を通して裏取りをしたところ、どうやら本当にリリースされるようです。
ただ、世界的に販売されるだけで日本国内流通はまだ未定であるため、問屋、サントリーへの問い合わせは控えたほうが良いかなと思います。私も分かり次第ここにUPしますので。


ボウモアと言えば柑橘系のフルーティーなフレーバーに、ピーティーなスモーキーさが最近のハウススタイル。
そこにミズナラ樽。ミズナラ樽はホワイトオークとは違ったクセがあり、特に使いが浅いうちは相当な量のエキスが出るとも言われていますボウモアで使われた樽がどの程度の仕上がりだったのかによっては、伽羅香バリバリの仕上がりか、あるいは比較的ライトで華やかな香味となるか・・・。
個人的に、ミズナラ原酒はブレンドで使ってこそ活きる、シェリーの底支えとピートの締めが必要というのが持論なのですが、それはサントリーの原酒である話で、ボウモア+ミズナラ、この組み合わせのフレーバーは全く予測が出来ません(笑)。
組み合わせとして、パフューム時代の原酒にフィニッシュをかけたなんて事になったら、フローラルミズナラとかもういったいどうなるのか(大汗)。
いずれにせよ今シーズン大注目の1本になりそうです。新しい情報が入り次第、また更新させていただきます。


以下雑談。
グレンモーレンジではシングルモルトウイスキーは、蒸留の重要性が全製作工程の40%で、残り60%は熟成にあるとしています。このブログでも度々引用している話です。
この比率をどう考えるか。
いやいや最近の麦の品種問題で原酒からコクが無くなってるのは事実なんだから、もっと蒸留行程部分を見直すべきだとか、樽の確保が至上命題なのだから、もっと良い樽を確保出来るように60%以上の努力をすべきだとか、見方は色々あるわけですが、確かに飲んだ瞬間に感じる味の大枠、熟成感などは、どうしても樽によるところが大きく、熟成したウイスキーを飲む以上は、やはりウイスキーにとって樽の影響は極めて重要であるわけです。

樽の探求は1970年代頃のシェリー樽の枯渇から始まったと言えます。
バーボン、ワイン、新樽・・・最近では疑似的に作られたシェリー樽が広く受け入れられていることもあり、製品用のシェリーを熟成させているわけではないことから、200リットルサイズの小型シェリー樽等、ウイスキー側の需要に合わせて様々な樽が"開発"されているそうです。
熟成中の樽の詰め替え含め、より多彩な熟成のマネジメントが起こってくる(起こっている)状況にあって、そこに日本のミズナラが新たな可能性を加えていく。
従来から使われている樽の理解が深まり、ウイスキー用の麦芽の開発、蒸留行程の見直しも進めば、ウイスキーの新時代は意外と明るいのかもしれません。