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ビンテージだけ見ればそれなりなのに、飲んでみると…な事例。
特に1970年代の原酒ですら貴重になった昨今、古びた酒屋で当時価格のボトラーズなんて見つけて飛びついて、いざ開けてみると進まない。
いわゆるちょいオールドあるあるです。今回のボトルもそんな一本でした。

BERRY'S OWN SELECTION 
GLENLIVET DISTILLERY 
Distilled 1977
Bottled 2008
46% Cask No,7014
評価:★★★★★(5)

"青みのある麦芽香、レモングラス、微かにジンジャー。徐々にビスケットの甘いアロマ。
口当たりはワクシーで麦芽風味、ハーブの爽やかな香味から、ピリっとした刺激を感じる。
フィニッシュはほろ苦く染み込むよう。かすかなミネラルを伴う。"

樽香の出ないリフィルバット(3回目)とかだと、こういう感じになるんでしょうね。
樽感に乏しく、酒質由来の味そのまま。決して悪くない出来ですので、飲み手の好みによっては★1くらい増えるかもですが、特に開けたては青い香りがムンムンで、随分放置してしまいました(笑)

蒸留時期的にシェリー樽からバーボン樽への切り替えに当たるため、蒸留所やボトラーズによってはばらつきが多い時期。
「樽がウイスキーの6割を決める」というのはモーレンジ社のラムズデン博士の言葉ですが、こういうウイスキーを飲むと「おっしゃる通り!」と言わざるを得ません。
まあ樽香だけのウイスキーってのも、それはそれで激しく味気ないんですが、こういうボトルに当たると「あー素直にオフィシャル現行品のあの辺買えば良かったか」なんて思うこともあるワケです。
スペック買い、ラベル買いの難しいところです。