4月下旬のウイスキーニュース  〜スキャパ蒸留所にビジターセンター開設 他〜

カテゴリ:
あれよあれよという間に4月が終わってしまいました。
世間一般はGW真っ盛りで、社蓄をやめた方々は短い春を謳歌されていることと思います(笑)
ちなみに自分は悲しいことに打ち合わせだなんだと色々予定も入っていて、暦通りな日々。
無理に休んで混んでる街に出るよりも、空いてる電車で通勤してゆったり仕事したほうが精神的に楽であると言い聞かせて仕事に励みます。

さて、今回も懲りずに4月下旬のニュースをまとめてみました。
トップトピックスは客観的に見るとたいしてニュースでもないんですが、私の趣味全開です。


【トップニュース】
・Scapa opens first-ever distillery visitor centre(4/28 THE SCOTSMAN)
http://www.scotsman.com/business/food-drink-agriculture/scapa-opens-first-ever-distillery-visitor-centre-1-3755853

先日スキャパの謎について考察し、16年は終売になるんじゃないかと予測をしていたところ、まだ確認出来ていませんが、酒屋レベルの話では終売だという情報を頂きました。
個人的に良い蒸留所だと思うのですが、暗いニュースが入ったところで今度はビジターセンター開設のお知らせ。
操業してから実に130年、初めての開設らしいです。
かつてスキャパにはビジターセンターが無く、操業も不定期で少人数で対応していたため、遠路はるばる見学に行って誰も居ないなんていう笑えない話もありました。
見学には勿論、スキャパのローモンドスチルも経路に含まれているとか。
2007年度より本格再稼働した新生スキャパの今後の活躍、展開を楽しみにしています。


(写真提供:SCAPA蒸留所 撮影ISHIHARA TATSUYA氏)


【ピックアップニュース】
・ジャーマン・ウイスキーの時代が到来!老舗ビール醸造所が造る『BAAS』(4/28 マイナビニュース)

http://news.mynavi.jp/news/2015/04/28/140/

ドイツの酒と言えばビール、後はワイン。
ボトラーズはウイスキーエージェンシー、モルトオブスコットランド、あぁ後は最近聞かないけどウイスキーファスル。
蒸留としては昔ラッケというブランドがあったくらいで、いまいちイメージありませんでしたが、どうやらドイツでもウイスキー蒸留の動きが本格化しているそうです。
元々ビールとウイスキーは兄弟のようなものとも言われるくらいですから、設備さえあれば作れてしまうのでしょう。
ウイスキーの消費量が増えてきた、じゃあ自国でも生産だ!となるのは当然の流れなのかもしれません。
屋根裏部屋で熟成させてるというのも面白い。

「ジャーマンウイスキーの時代が到来」と煽るのは時期尚早な気がしますが、酒文化は根付いている国です。例えばアイスワイン樽熟成のウイスキーとか、色々工夫は出来そうですね。


・20年物のラム酒をたった6日間で作り上げる製法とは?(4/22 GIGAZINE)
http://gigazine.net/news/20150422-20-year-rum-6-days/

先日中旬のニュースの中に入れようと思ったものの、ボリュームオーバーから今回に持ち越しした特集記事です。タイトルを見た瞬間は「あぁ、またウッドチップで木香増し増しか」なんて思いましたが、読んでみると実に興味深い内容でした。

元々、熟成においてウッドチップを樽に入れ、木香、オーク成分を多く溶け出させ、短時間で長期の熟成を再現するという考え方は、スパイスツリーなどの一部商品で使われていました。
最近では"24時間で3年分熟成させる"という商品、Whisky Elementsが販売されたりして、実際に試された方もいらっしゃると思います。ただ、ウイスキーの熟成を要素毎に分類して考えると、これは木香を濃いめに付けただけで、「熟成と言えるのか」という疑問がありました。
以下の派生記事の中でも、現在行われている方法の多くは、必ずしも良い原酒が出来るとは言いがたい旨のコメントも紹介されています。


参考:科学の力で良質のウィスキーを短時間で熟成することは可能なのか
http://gigazine.net/news/20150411-whiskey-aging/
(※バーボンについての状況など、これはこれで面白いまとめになっています。)

前置きが長くなりましたが、今回の特集でまとめられている開発した装置「Model 1 reactor」は、科学的にエステル化を起こさせることで、樽の中と同じ化学反応を短期間で発生させることが出来るそう。どうやら単に樽香を付けただけの熟成促進ではないようです。
内容もさることながら、気になるのはその香味。多少高くても良いので日本に流通してくれないかな。


【その他のニュース】
・Auchentoshan Distillery's 200 years of whisky brewing in Clydebank(4/30 Clydebank)

http://www.clydebankpost.co.uk/news/roundup/articles/2015/04/30/530939-auchentoshan-distillerys-200-years-of-whisky-brewing-in-clydebank/
→オーヘントッシャン蒸留所が200周年を迎えるという話。同蒸留所の歴史やリリース内容についての開設アリ。200周年記念の話があるかと思いましたが・・・書かれていませんでした(笑)。

・ジェラート第2弾 きょうから柏で販売 イチゴ+竹鶴=美味(5/1 東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150501/CK2015050102000131.html
→最近暑いのでそそられます。そういえば今年の柏工場の地域ふれあい感謝デーは5月24日に開催ですから、合わせて楽しんでも良さそうですね。

・「レモン・ハート」紡いだ記憶(下)…漫画家・古谷三敏(4/28 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/otona/special/sakaba/20150410-OYT8T50046.html
→ウイスキー好きなら一度は読んだことがあるレモンハート。今では情報があって当たり前になりましたが、創刊時2000年初頭あたりまでを考えれば、この漫画が果たした役割は本当に大きいと思います。

・海底で170年熟成されたシャンパンってどんな味?(4/26 ギズモード)
http://www.gizmodo.jp/2015/04/170_4.html
→オールドボトルあるあるw
古けりゃ旨いってワケではない。ただ成分の話が面白いですね。樽に釘かぁw

サントリー ミレニアムブレンド 15年

カテゴリ:

一昨日はアラサイドの周年で寝オチ寸前まで追い込み、昨夜は昨夜で先輩からの誘いで関連会社のお偉方との飲み会。
どうせ飲むならウイスキーを飲んで肝臓を痛めつけたいんですが、そうも行かずひたすらボトルで入った安焼酎の水割りです。別に彼らと飲んだからって何になるわけでもないんだけど、あーなんで断らなかったんだろう、まさに覆水盆に帰らず。

そんなわけで帰ってきてから癒し系の1杯が飲みたくなりました。
まぁこういうときはブレンデットですね。

SUNTORY WHISKY
2000
MILLENNIUM
Aged 15 years

評価:★★★★★(5)

甘く華やかな香り立ち、蜂蜜入りの紅茶、麦芽、クッキーの香ばしさ、品の良い熟成香にウッディネス。徐々にバニラクリームのようなグレーンの甘さもある。
口当たりはまろやかで、うっすらとカラメル、かりんとうや穀物の甘さ、木香、微かにドライアプリコット、油絵の具のようなクセ。後半はスモーキーさも感じられる。"

2000年ブームに乗せて限定発売された、ミレニアムシリーズのブレンデットのほう。ブレンドらしい複雑さと多層的な香味がある1本に仕上がっています。
現行品と比較するなら響17年に近い重厚感、ローヤルよりもモルティーで、気兼ねなく飲める普段飲み用。
香りが良く、味はマイルド。多分大多数の酒飲みがおいしく飲める味わいで、実際に会社の飲み会で使って好評でした。
山崎パンチョンや白州の爽やかなモルトを利かせた印象もあり、シェリーやミズナラの重厚&甘口系と合わせてバランスの取れた仕上がり。グレーンは結構感じられるので、4割くらい入っていそうです。

ほんの1年前はオークションで送料込み3000円くらいで買えましたが、最近は某国方面からの買い付けの関係か、2~3倍くらいの値段になってしまいました。
元値と構成原酒の価値を考えたら、ようやく評価されたという見方も出来るかもしれませんが、それはそれで複雑な気持ちになれます。

サントリープレスリリースのボトル詳細は以下を参照。
http://www.suntory.co.jp/news/1999/7482/7482.html#1

それにしてもまぁ、なんというか、このボトルデザインはどうにかならなかったのか(笑)。

謎のブレンデット デュークス・ディグニティー・ロイヤルブレンド

カテゴリ:
オークションを眺めていると、素性不明でなんじゃこりゃと思うようなボトルがたまに出て来ます。所謂珍品珍味系。
ネットで調べても味はおろか素性も不明。じゃあ買って確かめてやろうじゃないかと、妙な使命感に課せられて落札し、結果中途半端なストックが増えていくワケです(笑)。
ただこれがハズレばかりかというとそうでも無く、アタリも結構ありました。それこそ当時は無名でしたが、今じゃ高嶺の花になったボトルもあります。
そうしたアタリを引いた時の快感が忘れられず、今日も掘り出し物を探す日々。
今回のボトルもそうした経緯で購入しましたが、味もさることながら、ネタ的にも二重の意味でおいしいボトルでした。
 
Duke's Dignity
The Royal Blend
Distilled 1983
Bottled 2001
43% 700ml
評価:★★★★★(5)
 
"ドライでスーッとするアルコール感にカラメルやカステラの甘みを感じる香り立ち。微かなスモーキーさと木材のえぐみ。
口当たりはスムーズでヒネたシェリーの甘さと程よいコク。香り以上に甘みが強く、そこにレーズンの酸味、焦がしたカラメルソースと麦芽風味が良いアクセントになっている。
スパイスの刺激は無く、フィニッシュはカカオ多めのチョコレートを思わせるまろやかな甘さと苦み。あっさりとしている。少量加水程度だとあまり変化は無いが、しいて言えば序盤の木のえぐみは緩和される。"
 
 
ブレンデットなのに、1983年蒸留、2001年ボトリングというビンテージ付き。異色のボトルです。
スムーズで飲み疲れない味わいで、逆にもう少しパンチがあっても良いんじゃと思うくらい。
ただシェリー感もほどよくあって、家飲みボトルとして重宝したという某氏の話も納得です。
その中身は1983年蒸留オンリーかと思いきや、裏ラベルには38種類の18〜26年熟成のモルトをブレンドとの記載。確かにウイスキーの熟成年数表記は一番若いものを記載するのがルールですが…、蒸留年までその整理を適用するかどうかはさておき、つまりは単純計算で1975~1983年蒸留のモルト原酒がブレンドされていることになります。
これは色も良いし期待出来るぞと、改めて表ラベルを読んでみると、
「...selected the Grain and Malt whiskies...」
 
( ゚д゚)どっちやねん!

もうめちゃくちゃです(笑)。
まぁ味はブレンデットっぽいので、表ラベルが正しいということなんでしょう。
これを詰めた株式会社碇萬年は、当時銀座で営業していた業務店向けの酒販企業。
2002年にいくつかの会社と業務提携したため当時の所在地に会社はありませんが、一応存在しています。
時期的に推察するに、この業務提携の記念か何かでプライベートブランドとして作ったモノと思われますが、加水のブレンデットなんてオーダー最小単位でも百本どころか千本単位になるんじゃないでしょうか。よく作ったなぁというのが本音のところです。

デュークス・ディグニティー、つまりデューク氏の威厳。
デューク氏はこのブレンドを作ったブレンダーとの記載、思えばずいぶん大層な名前をつけたものです。
ただその覚悟の表れか、味は当時から細々と評価されていたようで、浅草の某老舗BARや日本橋の大御所も使われていたそうです。

そしてここまで引っ張りましたが、最大のツッコミどころはボトル全体のデザインがモロ当時のOMCのパクリ疑惑。
これはやり過ぎじゃ無いかというくらいのレベルです。製作者に威厳、品位は無いのでしょうか?
面白いから良いですけどねw

Duke's Dignty

このページのトップヘ

見出し画像
×